赤ちゃんと塗り絵本

夢の話。 がらんとした広い床張りの部屋で、わたしはカウンターに向かって作業をしていた。わたしの後ろでは、従妹が笑いながら紐のついた金属製の何かを振り回していて、それがわたしの脚に当たった。従妹は実際とは違って、5~6歳の少女だった。 わたしは彼女の手から紐がついた金属製のモノを奪い取り、彼女を押し倒した。そして、彼女の右腕を踏みつけ、「それをやれば相手を痛めつけたり壊したりするとわかっていながら行為に移したというその挙動をわたしはゆるさない」と淡々と語った。ドアの向こうから伯父(従妹の父親)が髭を剃りながらやってきた。彼はわたしたちの様子を見ていたが、何も言わなかった。 部屋の中央辺りに敷かれたマットの上で布にくるまれて寝ていた赤ちゃんが、目を覚まして動きはじめた。わたしは赤ちゃんのそばへ行き、彼あるいは彼女の身体を支えて柔らかいマットの上へ戻してやった。赤ちゃんは機嫌良さそうに笑っていた。彼あるいは彼女は、わたしの母が産んだわけではないが、“母の”赤ちゃんだった。 わたしは最初にいたカウンターとは反対側に置かれた座卓の周囲に散らばっていたものを整頓しはじめた。その中に2冊の塗…

たくさんのライオンがいた夢とパイミオのサナトリウム

今朝方見た夢。 広々とした乾いた平原で、人々に混じって何頭ものライオンがうろうろしている。中には恐怖感からか走り出してしまい、結果的にライオンに追われて襲われている人もいる。背を向けて逃げるとライオンは追いかけてくるので、わたしとVは、彼らとは目を合わさず、速度は変えずに静かに方向転換をしながら早足で歩いた。 やがてわたしたちは大きな建物の外廊下を歩いていた。壁も柱もミントグリーン色の、フィンランドにありそうな機能主義建築を思わせる建物だった。ライオンたちは建物内にも入りこんでくるので、わたしはVを誘導しながら、廊下の壁を登り、隙間を飛び越え、螺旋階段を垂直に飛び降りた。わたしたちの動きはとてもスムースだった。 気づくとわたしたちは車に乗って移動していた。車といっても、タイヤで走行しているような振動はなく、地面から少し浮き上がって空中を高速で進んでいるようだった。わたしたちは何処かへ向かっていたはずだが、ここから先は記憶が途切れている。 夢の中で歩いていた建物を思い出していたら、色や形状は異なるが、パイミオのサナトリウムが頭に浮かんだ。わたしは建築にはあまり興味はなく、アル…

アフリカ大陸の西に浮かぶ島と「サハラの目」

夢の中で新しい場所へ旅に出ていた。わたしは休暇中で、アフリカ大陸の西にある島を訪れていた。夢の中では、その島あるいはその国の名を聞いた・見ていたが、忘れてしまった。「TE」から始まる、実際には存在しない名称だった。 様々な人種の人たちが行き交うローカルな空港の様子や、タクシーのようなもので移動した街の気配を覚えている。ホテルに到着後、わたしは自ら運転をして近くのマーケットへ買い物に出かけた。 わたしはそこに5日間滞在するようだった。その後も休暇は続くが、次の行き先はまだ決めていなかった。わたしはホテルの部屋で、次は北欧方面へ向かうか、それとももう少し物価の安いところにしようか等と考えていた。部屋の窓からは、すぐ前の道路を走行する車や乗客の姿がはっきりとよく見えていた。 目が覚めた後に改めて地図を見た。わたしが夢の中で訪れていたのは、カーボベルデがあるあたりだった。そして、あのあたりにもアトランティスに纏わる伝説があった気がして検索したところ、夢で滞在していた島からは東にあたる、モーリタニアにある「サハラの目(リシャット構造)」こそがアトランティスの失われた都の痕跡ではないかと…

"Daydream" - The shore in Cancale, 2023

"Daydream" - The shore in Cancale The shore where I stood in a daydream that I had in the metro in Tokyo nine or ten years ago, and where I had been drawing in a dream two years ago, even though I had not yet started drawing. The…

The Shore in Cancale, 2023

久しぶりに青空が広がり、短い時間ではあったが、明るい自然光の中で絵を描くことができた。Pastels Girault のパステルを使うと描く絵が明らかに変わる。今日は Catherine Hutterさんからもらった紙(メーカーを聞き忘れたが、一般向けには市販されていないと聞いた)を初めて使ってみた。みるみるうちにパステルが削られて小さくなるけれど、驚くほどに色が鮮やかに載る。描いていてとにかく愉快だ。 2年前の今日、わたしはこんな夢を見たようだ。すっかり忘れていたけれど、Facebookが教えてくれた。 夢の中で絵を描いていた。以前オーラソーマを教わった女性の元に、幼友達を含む女性二人が集まって何かをしていた。わたしはVとさくらとともにその場所を訪ね、そこで絵を描くことになった。「さて、何を描こう」と思いながら紙を前にしたら、手が勝手に海の絵を描き始めた。青系の色のみで描いていた気がする。すーっと水平線を描き、さっさっと手を横に動かして漣を描写していた。水平線の向こうにはモン・サン=ミシェルに似た建物のシルエットが小さく描かれた。自分ではないものによって手を動かされているかの…

さくら、会いに来てくれてありがとう

夢でまたさくらに会えた。玄関からバスルームへと向かう途中、廊下から見たダイニングルームの様子に微妙な違いを感じ、振り返ってよく見てみたら、さくらがじっとこちらを見ていた。さくらはいつもそうしていたように、ダイニングテーブルの下に敷いてあるマットの上で伏せをしていた。 わたしは驚いて、思わず「さくら!」と大きな声を出してしゃがんだ。すると、さくらはこちらに向かって歩いてきて、頭をわたしの膝頭や太ももに擦り付けてきた。わたしはとても嬉しくて、さくらの頭や身体をたくさん撫でた。さくらの毛はいつも通り柔らかく心地よかった。さくらも嬉しそうだった。 目が覚めた後、少し泣いた。さくら、また夢の中で会いに来てね。…

流れ星とヘイノ・カスキの楽譜

一昨日見た夢の中で覚えているのは、明るく輝く大きな流星が長い尾を引きながらゆっくりと流れていく様子を眺めた場面。わたしは屋外で誰かと話をしていたように思うが、あまりに大きな流星が目の前に現れたので、すっかり見入ってしまっていた。 今朝方見た夢の中で覚えているのは、書類やファイルの中から楽譜を見つけた場面だ。前後の内容は忘れてしまったが、淡いモスグリーンの表紙がついた古いヘイノ・カスキのピアノ曲の楽譜が出てきて、「ああ、わたしはこの楽譜を捨てずにまだ持っていたんだ」と思っていた。よく使われた痕跡が残る楽譜だった。…

夢の中でさくらと

夢の中でさくらに会った。 見たことのない家屋の玄関先に座っていたら、さくらがこちらに向かってトコトコ歩いてきて、わたしの左にピタリとくっついて横たわった。わたしはいつもそうしていたように、彼女の背中をゆっくり何度も撫でた。近くには祖母の気配もあった気がする。 突然、さくらは立ち上がって歩き出し、道の向こう側に置いてあったボウルの水を飲み始めた。そして、水を飲み終わると、彼女はまたこちらに向かって歩いてきたが、わたしの前を通り過ぎて家の中へ入っていった。わたしも彼女のあとを追って家の中に入った。 彼女は床に敷かれたピンク色のマットの上にゴロンと横たわった。わたしはまたいつもそうしていたように、彼女のお腹を何度も撫でた。彼女は気持ちよさそうに前脚を持ち上げ、さらに撫でるよう要求してきた。わたしは「さくらはここでも(祖母や母に)大切にされ、安心して過ごしているようだ、よかった」と思っていた。 このタイミングで、こんな風に夢の中でさくらに会えた(姿は見えなかったが祖母や母にも)のは、まるで「あなたは実によくやったよ」と言われているみたいだ。…