パステル画家Catherine Hutterさんを訪ねて

カンカルに到着後すぐに、今回の旅の一番の目的である Catherine Hutterさん のギャラリー兼アトリエを訪ねた。 実際に間近で見る彼女の作品はあまりにすばらしく、言葉では言い尽くすことができない。どの絵もまさに異世界への扉であり、そこには永遠の時が流れ、止まらぬ変化があり、無限の生と死があった。 Catherine Hutterさんは思っていたとおりとても素敵な方で、たくさんお話をしてくださり、わたしは彼女の言葉に耳を傾けながらひたすら共振していた。お会いする前からわかっていたが、わたしはただ彼女の作品に惹かれただけではなく、彼女が見て、感じ、変容し、創り出そうとしている目には見えない“何か”に共振し、その彼女の眼差しと終わりなき専心に惹かれたのだった。 彼女からは、わたしの絵に関して、あまりに光栄すぎてしどろもどろになってしまうほどの褒め言葉をもらった。そして、「次はぜひ一緒に絵を描きましょう。わたしの仲間の画家たちも呼んで、みんなで描きましょう。」と言ってもらった。わたしは必ずまた彼女に会いに来るし、この地を何度も訪れるだろう。 最後に、わたしが彼女の名を知るきっ…

Cancaleの海

Pastels Girault を通して知った素晴らしい画家 Catherine Hutterさん のギャラリーを訪れるため、フランスはブルターニュ地方、モン・サン=ミッシェル湾に面する小さな港町カンカルに来ている。 ここの海は見たことのない色をしている。この辺りは「エメラルドコースト」と呼ばれていて、海はまさに緑と青が絶妙に混ざりあったとても美しい色をしているが、それだけでなく、まるで内側からうっすらと発光しているかのように銀色を帯びて、しかもその色は刻一刻と変化していく。ここはまた、欧州で最も干満差が大きい海でもある。常に変化し続ける水と空、そして風の音と鳥たちの声。どれだけ眺めていても飽きそうにない。…