ストックホルムへ

先月に引き続き、再びスウェーデンにやってきた。 今回滞在するのは首都ストックホルム。ストックホルムは地下鉄の駅がユニークで、90以上の駅で、剥き出しの岩盤に描かれた様々なアートが楽しめるそうだ。ホテルの最寄駅「Stadion駅」は、1912年に開催されたストックホルム・オリンピックのメイン会場となった競技場のすぐ近くにある。改札近くの壁には、大会当時に作られた公式ポスターも飾られていた。 駅から地上に出てすぐ、たまたま通りがかった建物の入口に掲げられたプレートに目が留まった。なんと、1889年~1896年にネルケ公爵エウヒェン王子(Prince Eugen, Duke of Närke)がアトリエを構えていた場所らしい。今回私はまさに、彼や、彼と同時代に活躍した、エウヒェン・ヤンソン(Eugène Jansson)、カール・ノードシュトレム(Karl Nordström)、ブルーノ・リリエフォルシュ(Bruno Liljefors)、そして敬愛するアクセル・ファールクランツ(Axel Fahlcrantz)といった画家たちの足跡を追ってこの街に来たのだ。この偶然に、まるで王子から「…

ヨーテボリ美術館へ

ヨーテボリ美術館は、19世紀末~20世紀初頭にかけての北欧美術のコレクションでは世界一の規模を誇るらしい。まさにその時代の北欧の画家たちの風景画が大好きな私にとっては、夢のような空間だった。 残念ながら、一番の目的だったAxel Fahlcrantzの作品は現在展示はされていなかったが、Karl Nordström、Per Ekström、Bruno Liljefors、Eugène Jansson、Nils Kreuger、Gottfrid Kallstenius、Charlotte Wahlströmなどなど、他にも大好きなスウェーデンを代表する画家たちの作品を間近に見ることができた。 一通り見終わった後、受付のスタッフにAxel Fahlcrantzの作品について尋ねたところ、3点ある所蔵品を彼も長らく見ていないとのことで、「美術館宛にメールを送ってもらえるかな?そうしたらキュレーターが展示を考えるかも!」という提案を受けた。「では、『せっかくはるばるやって来たのに彼の作品が観られなくて残念だった』とメールに書きますね。これでまたここを再訪する理由ができた!」と笑って答えた。…

Galterö島へ

ヨーテボリ滞在5日目は、南群島のひとつであるGalterö島を訪れた。ヨーテボリ市街地からトラムとフェリーを乗り継いで約一時間ほどで、まずは船着場のあるBrännö島へ。そして、一般車両の乗り入れは禁止されているBrännö島の中を徒歩で移動し、小さな石橋を渡ってGalterö島に辿り着く。Galterö島は、島全体が自然保護区に指定されている無人島だ。 0:00 /0:21 1× 数日前に訪れたRörö島と同様、Galterö島にも、氷河に削られた巨大な岩が連なっている。なめらかな岩の大地の合間には、緑豊かな平原や湿原が広がる。そして、ところどころに現れるラグーンには、カオジロガンをはじめとするさまざまな野鳥が数多く生息している。 遮るもののない空の下、吹き抜ける風の音と、鳥たちの声だけが響き渡る。 0:00 /0:15 1× 0:00 /0:13 1×…

Rörö島へ

数日前からスウェーデン第二の都市イェーテボリに滞在している。昨日は、今回の旅の目的のひとつ、ヨーテボリ北群島の中のRörö島を訪れた。イェーテボリ市街地からは、2つのバスと2つの船を乗り継いで、片道2時間ちょっとの遠足だ。 Rörö島には、氷河に削られたという巨大な岩が広がっている。剥き出しの岩と、その間に逞しく生きる植物の緑、点在する青い淡水の池、そして押し寄せる輝く海。強い風が絶え間なく吹き付けるこの島の風景は、原始の地球を彷彿させる。 Rörö島は、島の大半が自然保護区に指定されている。岩肌が広がり、常に強風が吹き付ける厳しい環境の中にも、実に豊かな植物の世界が広がっている。 岩でできた高台の上にひっそりとたたずむ淡水の池は、強風に晒される中でも静寂を湛えていた。この島には他にも大きな淡水の池がいくつかあり、多くの水鳥たちが生息している。どうやらここは、バードウォッチャーの聖地でもあるらしい。ちょうど今は親鳥が雛を育てている時期で、私が近づいたからか、たくさんの雛たちが大慌てで母鴨の元へと集まっていった。 0:00 /0:1…

ロンドンの鳥たち

ロンドンでも、気づけばいつも、鳩や、カラスや、カモメを目で追っていた。 みんな、どうか無事に冬を越して、安全に、元気に、長生きしてね。 0:00 /0:12 1×…

ありがとう、ロンドン

前日までの天気予報とはうって変わって青空が広がった金曜日。おかげで雨に濡れることなく空港まで移動することができた。 東へ向かう飛行機はロンドン中心部の真上を通過し、テムズ川はもちろん、ビッグ・ベンやロンドン・アイもはっきりと見えた。 やがて雲海の上に広がった夕焼けは、テート・ブリテンで見たターナーとコンスタブルが描いた夕空を彷彿させた。 素晴らしい出逢いと、多大な芸術的刺激に満ちた、実に充実した6日間だった。思っていたよりもずっと楽に行き来ができたので、ロンドンへはこれからまた何度でも足を運びたい。…

John Martin Galleryへ

ロンドン滞在最終日には、Andrew Giffordのシリーズ作品『Moss Light』を見るために、John Martin Galleryを訪れた。実際の作品はやはりPC画面上で見るのとはまったく異なり、その前に立っていると、まるで自分が絵の中の木漏れ日に包まれているような錯覚に陥り、足を踏み出せば落ち葉の感触が足に伝わり、周囲からは木々や苔や土の香りが漂ってくるかのように感じられた。 John Martin Galleryは、他にも魅力的な画家の作品を多く取り扱っている。私が特に好きなのは、パステル画や油彩画でまるで夢の中のような独特な世界を生み出し続ける画家、Richard Cartwrightだ。 画廊のオーナーに、彼の作品がとても好きで、いつか原画を見たいと思っていることを話したところ、「彼はひっそりと静かに暮らしているけれど、友人や気の合う人たちと話すのは好きなので、連絡を取ってみては?きっと気が合うと思うよ。」と言われた。少し緊張するけれど、一度彼にメッセージを送ってみようかと思っている。…

余韻、散策、雲と鳥たち

今日は終日いいお天気で散策日和だった。テート・ブリテンの「Turner & Constable」展で受けた多大な刺激の余韻を味わいながら、しばらくテムズ川沿いをのんびりと歩いた。川べりや公園では、カモメや鴨、カラス、鳩など、たくさんの鳥たちが、餌を啄んだり、歩き回ったりしていて、眺めているのが楽しかった。 0:00 /0:19 1× なんとなく歩いているうちにウエストミンスター寺院に辿り着き、ビッグ・ベンも見に行こうかと思ったけれど、観光客らしき人の数が増えてきたので、そのまま地下鉄に乗ってホテルへ戻った。…