夢の中で母や祖母がいる“隠し部屋”と北斗七星

夢の中でまた“隠し部屋”を見つけていた。 現代的な造りの住居あるいは宿の廊下を歩いていくと、妙に古びた陰気な雰囲気が漂うエリアがあり、夢の中のわたしはなんとなく恐いなと感じながらも、そこがこれまで何度も夢で訪れた隠し部屋だとはっきりわかっていた。つまり、いわゆる明晰夢だった。 わたしは、そこが夢の中の空間だと自覚しながら古い木の引き戸を開いた。するとやはりそこには母方の祖母が布団に入って横になっていた。奥には母もいるようだった。とはいえ、いつも通り彼女たちの顔や姿は曖昧ではっきりとは見えなかった。どうやら祖母も母もそこで快適に暮らしているようだった。わたしは祖母と少し話をしたような気がするが内容は忘れてしまった。 その後だったか、あるいは別の夢だったか、わたしは眩しいほどに陽の光が射し込む高層階にある部屋のベッドの上に寝そべっていた。その後わたしはおそらく買い物に出かけたように思う。買い物に出る前にも祖母あるいは誰か女性と短い言葉を交わしたような気がするが、やはり詳細は覚えていない。 祖母や母がいるあの“隠し部屋”を思うといつも北斗七星が浮かぶ。昨夜、次に描きたい絵のイメージを…

Liquitex、カラフルな飲み物、二重の虹

夢の中でまた旅先にいた。わたしは着物を着ていたが、長時間の着用で着崩れし、着物の下で下着がズレてしまって不快だった。ホテルの部屋のような空間でようやく着物を脱いでほっとした。室内には他にも女性が二人いて、一人はやはりわたしと同じように下着がすっかりズレてしまい不快だと笑っていた。 そこに彼女たちの着付けの先生だという銀髪の人物が現れた。その人は見た目は男性だったが女性装をしていた。彼は朗らかに笑いながら着物についてしばし語ったかと思うと、どこからか現れた小道具やぬいぐるみを手にして手品のようなパフォーマンスを始めた。わたしは「あれ、どこから出してきたの?」と驚いていた。 彼は、着付け教室の経営者でありながら、パフォーマーとしても活躍しているようだった。さらに彼は、自分はLiquitexの設立者(あるいはオーナー)だと語った。そうして彼のオフィスがある場所を教えられ、わたしは一度そこを訪ねることになった。その時点で既に地図と彼のオフィスらしい空間が見えていた。 その前後だったかあるいは別の夢だったかは忘れたが、わたしは大きな草原と森が広がる気持ちのいい場所にいた。空は晴れていて暖か…

猛スピードで逆走し懐かしい雰囲気のカフェに入る夢とアルクトゥルス

夢の中で、わたしは自転車かスクーターのようなものに乗っていた。どうやら道路を逆走しているようで、向かい側から来るトラックやバイク集団の間をすり抜けていく。冷や冷やするような速度で右へ左へとカーブを描きながら滑るように走る。地面から少し浮いた状態で空中を走っていたのかもしれない。 やがて山間の小さな観光地といった風情の静かな町に到着した。わたしは同行者の女性とランチを食べることにした。周辺にはいくつかいい店があるとのことだったが、わたしはすぐ目の前にある古い喫茶店のような店が気になった。同行者の女性は「この店は懐かしい、昔によく来た」と言っていた。 同行者は用事があるようで、わたしは一人で先に店の中へ入った。赤いオーニングテントも外壁も煤けていたが、一面が大きなガラス窓になっている店内は思いのほか明るかった。アイボリー色の内装や赤いベルベットの椅子などどこか懐かしい空間だった。わたしは並んで座る老夫婦と相席することになった。 わたしはスパゲティのようなものを食べた気がする。皿には副菜も添えられていた。やがて老夫婦は去っていったが、彼らは上着を椅子の背にかけたまま忘れていった。長年着…

夢の中で何度も訪れている“母が現在暮らしている”という家

夢の中で、わたしはまた“母が現在暮らしている”という家にいた。これまでにも同じような夢を何度も見ている。いつもそこは見たことのない家で、母の姿は見えない。そして、必ず隠し部屋のような場所があり、そこから先には思いのほか多くの部屋がある。そして、それらの空間は隣接する家と繋がっている。 居間や台所、寝室などがある先(いつも左側)の扉を開くと、古い仏壇あるいは祭壇のようなものが置かれた陰気な雰囲気の漂う埃っぽい部屋がある。その先にはさらにいくつも部屋があり、台所や風呂もある。隣接する家とは廊下や部屋にある扉ひとつで繋がっていて、玄関や土間も長屋のように繋がっている。 先日、夢の中でよく訪れる山に母がいて、あれはプレアデスではないか、そしてその途中で目にする麓に鳥居がある山は北斗七星ではないかとふと思い立ったが、この夢もプレアデスと北斗七星のことを示唆しているような気がしはじめている。プレアデスと北斗七星は近いどころが繋がっているのではないか。もちろんこれは物理的距離の話ではない。 扉を開けた先にある隠し部屋のような空間、あの埃っぽい陰気な雰囲気が漂う仏壇/祭壇がある部屋を思い返すと、…

海の夢

夢の中のこと。海辺に建つ古い家屋の1階で海を眺めていたところ、津波が来たのかと思ったら、鯨とイルカとオルカが合体したような姿をした巨大な生物の群れが押し寄せてきた。恐怖はなかったので特に慌てることはなく、のんびりと2階に逃げた場面を覚えている。 おそらく別の夢だと思うが、いわゆる駅にある食品街のようなところで弁当か何かを買おうとしていて、そばに漬物が売られているのが目に入り、野沢菜の漬物のパックを手に取りながら、日本の漬物なんて滅多に食べられないから買っていこうと思う場面もあった。 また別の夢では、わたしは知人が運転する車で海岸沿いを移動していた。彼女の運転はかなり激しく、突然崖のように聳え立つ砂の上に乗り上げたかと思いきや、引き返さずにそのまま砂の崖を急降下し、砂浜でも減速せずに車を走らせ続けた。やがてわたしたちは一般道に出て、食事をする場所を探しに向かった。 他にもいくつかの場面を覚えているが、どれも現実には有り得ない状況でありながら恐怖も不安もなく、不思議な冒険という印象が残っている。眠りに入る前、唐突にフォーマルハウトの名が浮かんで帰りたいと感じたので、特にあの海獣(怪獣…

夢の中で訪れる山 ─ 北斗七星とプレアデス

昨日、夢で何度か見た山とその麓に立つ鳥居を絵に描いた。そうしたら、今朝もまた夢の中で同じ場所を通った。 わたしはいつもこの鳥居がある山を左手に見ながら、別の山へ向かう。鳥居がある山は鬱蒼として険しく、修験道の山のような風情だが、わたしが向かう方の山は観光地化されていて、大抵いつもたくさんの人で賑わっている。 夢の中の風景は曖昧なので、描く際にはいくつかの山の写真を参照した。そのひとつは偶々見つけた国東半島にある両子山の写真だった。先ほど改めて調べたところ、両子山を中心に広がる六つの郷は六郷満山と呼ばれ、八幡信仰と天台修験が融合・発達した独自の山岳宗教文化が栄えた地域らしい。これは余談だが、両子山(ふたごさん/ふたごやま)は音読みにするとわたしの名になることにも後から気づいた。 この鳥居がある鬱蒼とした山は北斗七星の象徴で、もう一方の観光地化された山はプレアデスではないかと思っている。松村潔氏は「北斗七星は旦那、プレアデスは妻という対応関係がある」と書いていた。夢の中のプレアデスはツアー客らしき人たちもたくさんいて、初心者でも気軽に訪れることができる場所だ。 今朝の夢では、わたし…

デネブ ― 命を狙われる中、犬とともに移動している夢

夢の中でわたしは常に命を狙われているようだった。身の回りには特殊部隊のような存在がたくさん潜んでいるので、かなり慎重に行動しなければならず、姿を見られないよう常に隠れて行動していた。そんな状況の中、わたしは天文台だという石造りの大きな塔を丸ごと何かの装置に作り変えようとしていた。作ろうとしていたのは、生活や戦いのための道具ではなく、移動のための装置か、あるいはロケットや宇宙船のようなものだったと思う。 共に行動している女性が一人いたのを覚えている。わたしたちは一旦タイへ逃れようかというような話をしていた。わたしは長毛種の犬を連れていて、潜伏生活の中でもその犬がどうにか安心して暮らせるようにと気を配っていた。 移動先の高層階にある近未来的な空間で、「彼のことを知っているか」と問われたHarry Shum Jr.に似た細身の男性は、(夢の中では)古くからよく知る人物だった。こちらに向かって親し気な笑顔を浮かべている彼と「久しぶりだね」というような言葉を交わした気がする。そして、彼とその場にいる数人の人々はどうやら味方だとわかった。別の人から「何処から来たか」などの質問を受けたが、わたし…

夜の海を見に行く夢と更衣室の夢

深夜の海を見に出かけた。海へと続く石畳の路地にある小さなカフェが無人で営業していて、好きな飲み物や菓子などを無料でテイクアウトすることができた。わたしはココアのような飲み物をカップに入れ、マカロンのような小さな菓子を器に取り、アブサンのような酒を小さなグラスに注いで持ち出した。 開け放たれたカフェの四角い窓から外の様子を眺めていた場面が印象に残っている。薄い青緑色の塗料が少し剥がれかけている古い木の枠がついた横長の窓だった。夜の海は真っ暗だったが、わたしたちと同じように散歩をしている人たちもいた。パトロールをする警察らしき人々もいた。日の出が近づき空が明るくなった頃、帰路に着いた。 飲み物や菓子を無料で提供してくれたカフェにせめてチップを置きたくなり、帰り道にまた立ち寄った。中にはまだ誰もいなかったので、少し考えた後、菓子が載せられている大きな皿の下にいくつかのコインを忍ばせておくことにした。路地を抜けて開けた場所に着くと、既に人々の活動が始まっていた。 わたしは草に覆われた急勾配の道を登ろうとしたが、一緒にいた人は少し離れたところにある舗装された緩やかな道を行きたそうだった。彼…