白昼夢の中のモン・サン=ミシェル

今日は海の向こうにモン・サン=ミシェルがはっきりと見えていた。 まだ東京に住んでいた頃、仕事帰りの地下鉄で見た白昼夢のようなビジョンを今でもよく覚えている。それは美しい海だった。私は足首まで海水に浸かり、遠くの対岸に建つ特徴的な建物のシルエットを眺めていた。そして、そこには懐かしい人がわたしを待っていると感じていた。わたしは白いリネンかコットンのシンプルなワンピースを着ているようだった。水の感触は心地よく、不思議と懐かしい光景だった。 後で調べてみると、ビジョンの中で眺めていた遠くに浮かぶ建物は、モン・サン=ミシェルによく似ていた。 あれは、いつかの過去かもしれないし、あるいは未来を垣間見ていたのかもしれない。…

海のそばのアトリエとその主である老画家は

夢の中で海に向かっていた。やがてターコイズブルーの海原が現れ、その中に伸びる大きな長い桟橋を進むと、巨大な船が停泊しているのが見えた。そのうち、海のすぐ側にあるらしい小屋のような場所にたどり着いた。そこははじめは古い木造の小屋だったが、気づけば老画家の家かあるいはアトリエになっていた。小さいながらもよく整えられた、あたたかみのある居心地のいい空間だった。 そこにはたくさんの絵画作品が保管されていた。さらにはいくつもの宝飾品がきれいに陳列され、保管されていた。わたしは自分が身につけていた宝石を外し、テーブルの上のジュエリーケースの空いたスペースに並べた。どうやらわたしはそこに宿泊するのかもしれなかった。 その後場面は変わり、わたしは友人に日記を書くことを勧めていた。「日記を書くことは自分の感覚や感情、考えを認識し、整理するいい方法だ。つまり自分を知るための訓練になる。自分が何をしたいのかを知るにはまず自分を知る必要がある。」というようなことを彼女に向かって話していた。 夢の中で訪れた空間には主である老画家の姿はなかった。思い返すと、わたし自身がその老画家だった気もする。あれは海王星…

海のそばにある施設

昨日もまた夢の中で電車に乗って移動していた。新幹線や特急列車のような高速走行する電車で、座席は個別にわかれていた。窓の外には海が見えていて眺めがよかった。わたしは海のそばにあるリトリート施設のようなところへ向かっているようだった。 宿泊先は自分で予約したのではなく、招待されたかあるいは誰かから贈られたらしい。窓の向こうに広がる海を眺めているうちにどうやら眠ってしまったようだ。目覚めると思ったよりも時間が過ぎていて、「チェックインが遅くなるけれど大丈夫かな、連絡する方がいいだろうか」と思っていた。 そして、今朝方も夢の中でまた海のそばにあるらしい施設に滞在していた。同じフロアの別室には勤務先のメンバーも何人か滞在しているようで、廊下で仕事や作業の進捗状況を伝えあったりしていた。実際にはまだ顔を合わせたことのない人もいて、和やかな雰囲気だった。 わたしは一旦そこを離れて別の場所へ出向き、またそこへ戻ってくることになっていた。窓の外には海が見えていて、その部屋がかなり高い位置にあるようだった。空も海もうっすらと霞んでいた。 そういえば、この夢の中にいた人たちはみなわたしと誕生日が近い…

紫の炎に囲まれた男の顔

昨夜の夢は、部屋の左角の天井あたりに顔が浮び上がるというものだった。誰の顔かははっきりしないが、紫色を帯びた揺らぐ炎に包まれた大きな男の顔がホログラフィーのように宙に浮かんでこちらを見ていた。彼は何かを語っていたような気もするが覚えていない。 わたしはアメシストクォーツを手に握っていて、それを頭上に掲げて動かすと顔も動くようだった。誰かがそばにいた気がするがやはり思い出せない。 「左上に顔や人物がホログラフィーのように現れて何かを語る」場面はこれまで夢の中で何度も見ている。ある夢では、宇宙空間にあるらしいホテルの室内で、やはりわたしから見て左上に浮かび上がるように現れた人物とやり取りを交わし、現状報告を受けたり進捗状況を伝えたりしていた。窓の外にはたくさんの星や銀河が見えていて、わたしはベッドの上に両足を投げ出して座り、シーツの上に山盛りになったスパゲティを食べながら話をしていた。目が覚めた直後にも、この夢の場面を絵に描いてみた時にも、アンドロメダのイメージがはっきり浮かんだので、あれはアンドロメダとの通信だと思っている。…

古代の巨大建築物と支配者側に属すのを辞める夢

夢の中で、古代の権力争いのようなものに巻き込まれていた。どうやらわたしは最終的に権力を有する側の比較的高いポジションに就いたようだった。外にも中にも複数の護衛が並ぶ巨大な建築物の中へ入り、松明の火で照らされた薄暗い通路を歩いて奥へと向かったが、途中で嫌になり「これは違う」と感じて踵を返した。 出口へ向かっていくと、護衛たちが賄賂を要求してきたので、手持ちの金を渡した。外には大きな川が流れていて、わたしは川に係る橋の上から支配者のものと思われる巨大な建築物を眺め、自分にはいざとなればあの建築物を一瞬で破壊する力があることを思い出した。 わたしにはいわゆる超能力のような力があるようだった。念じるだけで、その巨大な建築物が爆破されたかのように崩れ落ちるビジョンがはっきりと見えた。しかし、わたしはその時点でそれを実行するつもりはなかったので、別次元の可能性のままにしておくことにした。 わたしは川沿いに北へ向かって歩いた。川の水は澄んで美しかった。巨大な建築物がある権力の中心地とは異なり、あたりには長閑な雰囲気が漂っていた。わたしはしばし立ち止まり、川の流れを眺め、色づいた周囲の木々や木の…

さくらとたくさんの犬たち

さくらが旅立ってからは初めて夢の中でさくらに会った。さくらだけでなく、たくさんの犬たちがいた。彼らはみな地上を旅立った犬たちで、もう地上には戻ることはないそうだ。さくらも、他の犬たちも、のびのびと快適にくつろいでいた。…

分厚いアルバムを運び出す夢

夢の中で、古い写真が収められたアルバムのようなものを運び出そうとしていた。アルバムは複数あり、どれも分厚くて重さがあった。わたしはいくつかのアルバムをスーツケースに入れ、残りは箱のようなものに詰めてVに運ぶのを手伝ってもらった。 そこはガラス張りの壁が印象的なギャラリーのような空間で、複数の人々が出入りしていた。わたしのそばにはVの他に、わたしの幼なじみもいたような気がする。 別の場面かあるいは別の夢で、わたしはどこかへ出かけようとしていたか、次の場所へ旅立とうとしていた。クローゼットの中から金色のスラックスを選んで着用した。所謂サブリナパンツと呼ばれる足首が出るもので、わたしは誰かに向かって「これだと寒いだろうか」と尋ねていた。…

旅の同伴者

別の夢では、わたしは別の旅先で知らない男性と共に行動していた。夢にはよく知らない男性が同伴者として現れる。時には明らかに人間ではない姿をしていたりもする。彼らは旅先についてよく知っていて頼りになるのでわたしは安心している。あれは常に同伴する存在、あるいは分身のようなものなのだろう。 夢の内容は忘れてしまったが、元夫のことが話題に上がったのを覚えている。わたしは彼について、姿も資質も他者から好感を得られる人だったと話していた。目が覚めた後、もしかすると彼も“忘れてしまっている”スタピだったのかもしれないと思った。彼の父親は非常にユニークでおもしろい科学者だった。…