Bicycle ride

夢でまた自転車に乗っていた。夢の中では足で自転車を漕いでいる感覚はなく、実際の自転車よりもずっと速くなめらかに進む。わたしはまず駅のようなところにいた。複数の路線が交差するような大きな駅だった。知らない女性が笑顔で近づいてきて「牛乳は要りませんか」と言われたが、要らないと断った。 わたしは電車に乗るつもりだったが、自分が自転車を運んでいることに気づき、乗車はあきらめて自転車で向かうことにした。といってもどこへ向かっていたのかはわからない。そこはまったく知らない場所だったけれど、夢の中のわたしはその場所を知っているようだった。 高い塀に囲まれた大きな古い屋敷が建ち並ぶ路地を自転車で走った。周囲は雨が降っていたが、わたしは濡れることはなかった。どの屋敷にも、古代の植物のような巨大な果樹があり、塀から高く伸びた桃色の太い幹や枝にたくさんの大きな桃色の実がなっているのが見えた。 やがて大きな川にたどり着いた。そのまま川沿いに進もうかと思ったが、大きな石がごろごろしているその道は走りにくそうだったので、来た道を少し戻って別のルートを進んだ。緩やかなカーブを進むと、青く澄んだ水が流れる浅瀬が…

凍りついた海

夢の中で凍った海を眺めていた。遠くから波がいくつもこちら側に向かって寄せてきたが、すべて波の形を残したまま凍りついていった。不思議な光景だった。海の色はとても深く、辺りは薄暗かった。 わたしは集団で旅をしていたような気がする。一度は他の人たちと共に海を離れて建物の中に戻ったが、波が波の形のまま凍りつく光景をもう一度見たくて、一人で海に向かって歩いた。しかし、海はすっかり遠くなっていて、かなり歩かなければならなかった。わたしは工場や煙突、鉄塔が立ち並ぶ地域を歩いていた。…

月食を眺める夢

夢の中で月食を見上げていた。わたしは旅先にいて、確か幼友達が一緒にいた気がする。周辺には田畑のある西日本の田舎のような風景が広がっていた。空は夕焼けか、あるいは朝焼けのようにうっすらと赤く染まっていて、時間帯は夜ではなかった。しかし、わたしが見ていたのは日食ではなく、月食だった。 視界が建物や木々によって少し遮られていたので、わたしは畦道を小走りで通り過ぎ、空が開けた場所へ向かった。コーラルからオレンジへとグラデーションを描く空に、左下の部分が欠けた月が浮かんでいた。幻想的な美しい眺めだった。やがて近くの建物からたくさんの学生たちが出てきて、賑やかに月を見上げ始めた。どうやらその建物は、合宿所か何かのようだった。…

母が再び死ぬ夢

夢の中で母が再び死んだ。 わたしはどこか知らない場所で布団に入っていた。すると黒い柴犬がとぼとぼとこちらに向かって歩いてきた。 わたしは母がもうすぐ亡くなることを知っていたので、寂しそうな様子のその柴犬に「大丈夫だよ、こっちにおいで」と声をかけ、布団の中に入れて抱きしめた。 その後、階段を降りると、下にはさくらがいた。 さくらはいつものように丸くなって眠っていた。 わたしは「さくら!」と声を上げ、駆け寄って彼女の身体を撫でた。 すると、さくらの姿はフェレットのような小動物の姿に変わった。 今朝は他にも死者に纏わる夢を見た。 死者(夢の中では“祖父”と呼ばれていた)の遺体が階下に安置され、上階では大勢の人が賑やかに集まっていた。 ある女性が「ざわめきのせいで階下から死者の声が聞こえた」からと、帰りに消毒スプレーのようなものを買って自分の身体の周りに振りかけていた。 死者に纏わる夢を見るというのは、まさに魚座の最終度数を進行中の海王星(そしてドラゴンヘッドも)らしい出来事だ。あちらとこちらの境界が融けていく。そうしてまた新たに生まれ変わる。…

ターコイズブルーの海と空に開いた黄色い花

今朝の夢の旅先はとても美しい海が見える街だった。岩場の向こうに広がる鮮やかなターコイズブルーの海をはっきりと覚えている。わたしは濡れてもいいように水着に着替えてから、カメラを持って海辺へ向かおうとしていた。 背後から射す陽の光も美しかった。太陽の周りに大きな黄色い花びらのようなものがいくつも広がり、まるで空に巨大な花が開いているかのようだった。わたしはあまりに見事な光景に感嘆し、歩きながら何度も何度も空を見上げた。…

たくさんの白鳥と白鳥使いの女性たち

旅先で知らない街を歩いていた。石畳の広い通りには大きな街路樹が並び、すぐそばには大きな川が流れていたと思う。夕暮れが近いようで、空は美しいグラデーションを描いていた。突然、数十羽の白鳥が空を羽ばたき、規則正しい動きで旋回したかと思うと、ひとつの木に集まった。わたしはあまりに見事な光景に感嘆した。 近づくと、そこには白鳥たちに指示を出している女性たちがいた。白鳥たちは彼女たちによって訓練されているようだった。わたしは、“白鳥使い”たちに話しかけた。彼女たちは、白鳥たちを連れて移動しているようで、滞在先と思われる場所へわたしを招き入れてくれた。 そこでどんな話をしていたかは思い出せないが、わたしはたくさんの白鳥に囲まれてリラックスしていた。白鳥たちはみな穏やかで、その体はふわふわとして温かく、触っても嫌がることはなかった。…

旅先で母と

夢の中で、母とともにどこか旅先にいた。幼友達とその母親も一緒にいた気がする。母は病気なのか随分痩せ細っていたけれど、自分の足で立って歩いていた。とはいえやはり彼女は疲れている様子だったので、わたしたちは幼友達母娘とは一旦別れて、先に滞在先へ戻ることにした。わたしは母の身体を支えながら、大きな道路を渡ってゆっくり歩いた。夢に母が現れたのはちょっと久しぶりだった。…

大きな白い狐の面

夢の中で古い大きな木造家屋の中にいた。日本家屋のようだったが、その場所自体はこの世のものではない感じが漂っていた。室内に置かれた箪笥や棚、机、椅子、炬燵などの家具もみな随分長く使われてきた古いもののようだった。人の気配もあった気がするが、誰がそこにいたかは思い出せない。 家の中をうろうろしているうちに、その家屋は隣同士の建物と繋がっていることに気づいた。どうやら並んで建っているすべての建物は密かに繋がっていて、大きな一角を成しているようだった。きれいに磨かれた板張の廊下を歩いていくと、突然雰囲気が全く異なる空間に足を踏み入れた。 そこは、何かしら信仰のために作られた場所のようで、どことなく大陸風の雰囲気を感じた。右手には短い段の先に幅の広い廊下が続いていた。左手には入場受付のような窓口があり、職員もいるようだった。そして、入り口と廊下の境目の天井近くに、大きな大きな白い狐の面が掲げられていた。 昨夜眠りにつく前に、偶々目にした伏見稲荷大社に纏わるエピソードをいくつか読んだところだったので、夢の中で伏見稲荷さんに繋がった/訪れたのかもしれない。…