事象はいつでもシンプルだ

事象はいつでもシンプルだ

12月半ばから待たされていたやりとりが、人の助けを得た(チェコ人ににわたしに代わって担当者へ電話をかけてもらい、チェコ語で事情を話してもらった)ことによってようやく進み、締め切りにぎりぎり間に合った。その担当者は、わたしが何度催促しても返事すらしてこなかったが、代理人がチェコ語で電話をかけたところ即座に動いた。

わたしとしては「あなた、12月の時点で『I will send you as soon as possible』と返信してきてたじゃない」「同じ内容を3度もメールで確認したじゃない」「顔を合わせた際にも『重要で緊急だ』と念押ししたじゃない」等々思うところはあれど、「ここはチェコ、日本のようにはいかないよ」と言われたら納得するしかない。最終的には間に合ってよかった。

チェコに来てから、仕事でもプライベートでもこういう状況は既に何度も経験してきて、すっかり慣れた。しかし、特に金銭が絡んでいる場合には、より速やかに相手を動かすため(さらに言えば相手を逃さないため)の技と知恵を身に着ける必要はある。

初めてチェコに送り込まれた4年前に比べれば、わたしは随分タフになった。語学をはじめ自分の能力不足を痛感するのは毎日のことだし、習慣/文化の違いによって物事がうまく進まないことは多々ある。しかし、いちいち落ち込むことはなくなり、即座に次へ動けるようになった。結局のところ、動く(そして学ぶ)しかないんだよね。

これ、つまりはわたしがシンプルになったということだ。出来事にいちいち「おはなし=自我の都合」を持ち込まず、起きていることをそのまま認め、自分はどうしたいか/どうするのかを言葉にして行動する。以前のわたしはそれができなくて、物事を自ら複雑にしていたのだということに、なぜか今日改めて気づいている。

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