さくら、会いに来てくれてありがとう

夢でまたさくらに会えた。玄関からバスルームへと向かう途中、廊下から見たダイニングルームの様子に微妙な違いを感じ、振り返ってよく見てみたら、さくらがじっとこちらを見ていた。さくらはいつもそうしていたように、ダイニングテーブルの下に敷いてあるマットの上で伏せをしていた。 わたしは驚いて、思わず「さくら!」と大きな声を出してしゃがんだ。すると、さくらはこちらに向かって歩いてきて、頭をわたしの膝頭や太ももに擦り付けてきた。わたしはとても嬉しくて、さくらの頭や身体をたくさん撫でた。さくらの毛はいつも通り柔らかく心地よかった。さくらも嬉しそうだった。 目が覚めた後、少し泣いた。さくら、また夢の中で会いに来てね。…

流れ星とヘイノ・カスキの楽譜

一昨日見た夢の中で覚えているのは、明るく輝く大きな流星が長い尾を引きながらゆっくりと流れていく様子を眺めた場面。わたしは屋外で誰かと話をしていたように思うが、あまりに大きな流星が目の前に現れたので、すっかり見入ってしまっていた。 今朝方見た夢の中で覚えているのは、書類やファイルの中から楽譜を見つけた場面だ。前後の内容は忘れてしまったが、淡いモスグリーンの表紙がついた古いヘイノ・カスキのピアノ曲の楽譜が出てきて、「ああ、わたしはこの楽譜を捨てずにまだ持っていたんだ」と思っていた。よく使われた痕跡が残る楽譜だった。…

Pastels

10月初旬以来初めてやっと少し絵を描くことができた。 9日前に日本から戻った後も、溜まっていた仕事や用事、荷解き、洗濯、片付けなどに追われていた。そして、週末にはまたひたすら眠り、重い疲労からも回復し、机の上を片付けて、今日ようやくまた描き始めることができた。 やっと10月にブルターニュで購入したPastels Giraultのパステルで絵を描き始めることができた。Catherine Hutterさんのセレクション "Rivages" の50色。美しい発色、絶妙な色あい、見事な質感。これを使って描くのはとにかく愉快だ。…

ケルト人たちが暮らした地

10月末から11月頭にかけて滞在したブルターニュ(イル=エ=ヴィレーヌ)沿岸地域は実に居心地がよくて、今後何度でも訪れたいと思っている。先日ふと気づいたのだが、ブルターニュをはじめ、アイルランド、スコットランド北部、ウェールズなど、わたしが惹かれる場所にはケルト諸語圏が多い。 紀元前5世紀頃から西暦紀元頃にかけては、現在のチェコ共和国にもケルト人が住んでいた。彼らはこの地域に最初にやってきた民族と考えられており、ラテン語の「ボヘミア(Bohemia)」という呼称は、その時代にこの地域に居住していたケルト系民族「ボイイ人(Boii)」に由来するらしい。 思い返すと、プラハでわたしたちが暮らしていた場所からほど近い渓谷にも、紀元前数千年前から人が居住していた痕跡が残る高台があった。わたしはその高台に不思議な居心地の良さを感じてよく通った。もしかすると、古代にはあの地にもケルト人が暮らしていたのかもしれない。…

ふたたび静かな日々へ

9日午後に無事チェコの自宅に帰着した。早い夕飯を食べた後は起き上がっていられず、荷物もすべて放ったまま、カウチでそのまま朝まで眠った。翌日の日曜日もほぼ丸一日ひたすら寝ていた。 日本を出発する前は、しばらく毎日5~6時間ほど途切れ途切れにしか眠れていなかったし、機内でもあまり眠れず、その上移動の前後を含め約42時間も完全には横になることはできなかったので、ようやく自宅のカウチに横たわった時はまさに至福の瞬間だった。 やっと身体が緩んだようで、あちこちに疲労痛が出て、顔もむくんではいるけれど、今回はストレスの源をすべて日本で手放して終わらせてきたので精神的な疲労はなく、身体の回復は早そうだ。早く絵を描き始めたいが、その前に少しは荷物の整理と、旅の間に溜まった洗濯物にも手を付けたい。…

空の上の出逢い

乗り継ぎ空港のセキュリティチェックを通過後、同じ便の同じクラスに座っていた女性とばったり再会し、なんとなく一緒にお茶をすることになった。機内では目が合って会釈はしたものの会話はなかったが、乗り継ぎ便を待つ数時間の間に随分と話題が広がり、いろんな話をした。 その方も、ものづくり(彼女自身の言葉)をされている。写真で見せてもらった作品はどれも色彩が愉快で、音楽のようだった。彼女は、わたしが以前から一度訪れてみたいと思っていた国に住んでいる。その地を訪ねる日が少し近づいた気がする。…

日本滞在最終日

日本滞在最終日。 ようやく少しだけ、一人で落ち着いた静かな時間を過ごすことができた。 上野の西洋美術館で、大好きな画家の大好きな作品に逢えた。 数年前にロンドンから東京に引越した一枚。 Akseli Gallen-Kallela (1865 - 1931) Lake Keitele (1905)…