Pentti Sammallahti写真展 - Me Kaksi

19時過ぎにAteneumを出た後、フィンランド写真美術館K1で開催されているPentti Sammallahti写真展『Me Kaksi』を訪ねた。閉館まで一時間もなかったが、会場内に人の姿は少なく、ゆっくりと作品を見て回ることができた。 地上のあらゆるものは留まることなく変化し、生まれては消えていくが、写真の中には永遠に終わらない別の“時”が流れている。静かな、それでいて温かい写真作品を見ながら、静かに泣いた。予定されてはいなかったはずだが、会場には写真家Pentti Sammallahti氏本人がいらっしゃっていた。…

Pekka Halonen - Jään ja lumen peittämä kallio, 1911

Pekka Halonen (1865-1933) Jään ja lumen peittämä kallio, 1911 そして、この作品は凄まじいほどにすばらしかった。あまりのすばらしさに目が離せなくて、見ているうちに呼吸を忘れてしまいそうになり、何度も何度も溜息をついては、近づいたり遠ざかったりしながら何十分間も眺め続けた。この絵の前から離れたくないほどだった。…

Pekka Halonen - Kevättalvea, 1913

Pekka Halonen (1865-1933) Kevättalvea, 1913 この作品が目に入った瞬間、感嘆の声を漏らしてしまいそうになった。眺めていると涙がこみあげてしかたなく、身動きもできずただただじっと見入ってしまった。もちろん、何度もこの絵の前に戻ってきたのは言うまでもない。…

Pekka Halonenの雪景色

Ateneum(フィンランド国立美術館)で開催されている特別展「Colour & Light – The Legacy of Impressionism」では、フィンランドにおける色彩主義の開花期の作品が、クロード・モネ、オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、アルフレッド・ウィリアム・フィンチ、ポール・シニャックといった世界的に有名な画家の作品と並んで展示されていた。 しかし、私はモネやルノワールよりも、ペッカ・ハロネン(Pekka Halonen)の雪景色にすっかり魅了された。…

Ateneum - フィンランド国立ギャラリーへ

Ateneum(フィンランド国立美術館)では、すべての展示を2回見て周り、さらに、特に惹かれた作品の前に数回戻っては、そのたびにしばらく動けなくなっていたので、途中にカフェで休憩をはさみながら計5~6時間は滞在した。あまりにすばらしい・凄い作品ばかりで、ときおり涙がこみあげてしかたなく、何度も何度もじっと立ち尽くしてしまった。…

Café Aaltoにて

昨日のヘルシンキはようやく青空が広がった。気温は随分下がり、日中でも-15℃ほど。顔など空気に面している皮膚がピリピリしたが、やはりチェコでの暮らしで寒さに慣れたのか、寒さはあまり感じなかった。 アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)が設計したKirjataloという建物の中にあるアカデミア書店内のカフェ・アアルトで、軽く腹ごしらえをしてから、Ateneum(フィンランド国立美術館)へ出かけた。…

無為な時間を過ごす

普段は朝食を食べないからか、あるいは食べたものが身体に合わなかったか、今朝はホテルで軽い朝食食べた後、全身が怠くて起き上がっていることすら辛くなり、午後までベッドでうつらうつらしていた。日が暮れた頃にようやく外出し、昨日と同じ広東料理店でおいしい焼売と野菜炒めを食べ、カフェに寄って帰ってきた。 今日は月曜日で他の美術館がどこもみな休館日だったこともあり、フィンランド写真美術館 K1で開催されているPentti Sammallahti写真展に行くつもりだったが、今日はSammallahti氏ご本人が会場に来られる日で、人がたくさん集まる場所には行きたくないと感じ、明日以降に時間の余裕があれば行くことにした。 ヘルシンキに到着してからというもの、ホテル周辺をぶらぶらしている以外は何もしていないし、ホテルの部屋で過ごしている時間の方が外に出ている時間よりも長いけれど、何もない、何もしない、無為な時間を過ごすことができて楽だ。…

余白の時間

なんでもないカフェのカウンターに座って、通り過ぎる人々や犬たちの姿をぼんやり眺めたり、日が暮れていくにつれ移りゆく光と色、ガラスに映る反映の変化を眺めたり。思えば随分長い間こうした余白のような時間を過ごしていなかったことに気づく。わたしは無為な時間を過ごしたくて、時々小さな旅に出るのかもしれない。…