コッコちゃん、サーミランドヘ
私は来週末からフィンランドの北の端、北極圏に広がるサーミランド(一般的にはラップランドと呼ばれる地域だが、私は「サーミの地」と呼びたい)へ行く予定だ。夏を迎えるツンドラの荒野、一晩中太陽が沈まない白夜の空、人間の数よりも遥かに多く存在するトナカイたちとの遭遇、そして「太陽と風の民」と呼ばれるサーミの歴史と文化・・・何もかもが楽しみだ。 サーミランドの最北に位置するウツヨキ(Utsjoki)滞在中には、Paistunturi原生地域の標識のない登山道を歩くガイド付トレッキングツアーに申し込もうと考えている。ツアー催行者がサーミのトナカイ飼いであることは認識していたが、彼らの元にいる何百頭ものトナカイたちの中に、2024年のキング・トナカイであるKultalaもいることを初めて知った。以前、サーミランドで毎年開催されるトナカイレースについて知った時、その名前の響きに惹かれてKultala(黄金郷という意味)のファンになった私は、今年のレースでも彼を応援していた。最終的に今年彼は2位に終わってしまったのだけれど。 催行者とのやり取りの中で、フィンランドでは夏至祭の日に「Kokko」と呼ば…