The Shore in Cancale, 2023

久しぶりに青空が広がり、短い時間ではあったが、明るい自然光の中で絵を描くことができた。Pastels Girault のパステルを使うと描く絵が明らかに変わる。今日は Catherine Hutterさんからもらった紙(メーカーを聞き忘れたが、一般向けには市販されていないと聞いた)を初めて使ってみた。みるみるうちにパステルが削られて小さくなるけれど、驚くほどに色が鮮やかに載る。描いていてとにかく愉快だ。 2年前の今日、わたしはこんな夢を見たようだ。すっかり忘れていたけれど、Facebookが教えてくれた。 夢の中で絵を描いていた。以前オーラソーマを教わった女性の元に、幼友達を含む女性二人が集まって何かをしていた。わたしはVとさくらとともにその場所を訪ね、そこで絵を描くことになった。「さて、何を描こう」と思いながら紙を前にしたら、手が勝手に海の絵を描き始めた。青系の色のみで描いていた気がする。すーっと水平線を描き、さっさっと手を横に動かして漣を描写していた。水平線の向こうにはモン・サン=ミシェルに似た建物のシルエットが小さく描かれた。自分ではないものによって手を動かされているかの…

Pastels

10月初旬以来初めてやっと少し絵を描くことができた。 9日前に日本から戻った後も、溜まっていた仕事や用事、荷解き、洗濯、片付けなどに追われていた。そして、週末にはまたひたすら眠り、重い疲労からも回復し、机の上を片付けて、今日ようやくまた描き始めることができた。 やっと10月にブルターニュで購入したPastels Giraultのパステルで絵を描き始めることができた。Catherine Hutterさんのセレクション "Rivages" の50色。美しい発色、絶妙な色あい、見事な質感。これを使って描くのはとにかく愉快だ。…

パステル画家Catherine Hutterさんを訪ねて

カンカルに到着後すぐに、今回の旅の一番の目的である Catherine Hutterさん のギャラリー兼アトリエを訪ねた。 実際に間近で見る彼女の作品はあまりにすばらしく、言葉では言い尽くすことができない。どの絵もまさに異世界への扉であり、そこには永遠の時が流れ、止まらぬ変化があり、無限の生と死があった。 Catherine Hutterさんは思っていたとおりとても素敵な方で、たくさんお話をしてくださり、わたしは彼女の言葉に耳を傾けながらひたすら共振していた。お会いする前からわかっていたが、わたしはただ彼女の作品に惹かれただけではなく、彼女が見て、感じ、変容し、創り出そうとしている目には見えない“何か”に共振し、その彼女の眼差しと終わりなき専心に惹かれたのだった。 彼女からは、わたしの絵に関して、あまりに光栄すぎてしどろもどろになってしまうほどの褒め言葉をもらった。そして、「次はぜひ一緒に絵を描きましょう。わたしの仲間の画家たちも呼んで、みんなで描きましょう。」と言ってもらった。わたしは必ずまた彼女に会いに来るし、この地を何度も訪れるだろう。 最後に、わたしが彼女の名を知るきっ…