紫色のマカロンに似た菓子、夢にはよく死者が現れる

身体の調子が優れない時には地上の現実を離れる度合いはより高まる。この数日間はまたとにかくよく眠ってひたすら夢を見ていた。目が覚めても書きとめる間もなくふたたび眠りに落ちることを繰り返したので、実にたくさんの夢を見たものの、その多くは内容を忘れてしまった。 ある夢の中で、わたしはVとともにまったく知らない場所に住んでいた。その場所はかなり高い位置にあるようで、窓の外には空が見えていて、地上からは随分離れていた気がする。そこにはまったく知らない女性もいた。夢の中では彼女はわたしたちの友人あるいは知人であるようだった。 Vが、白いホーローのコンロでミンチしたツナを焼いて小さなライスバーガーを作ってくれた。さらに、きれいな淡い紫色のマカロンに似たお菓子もあった。間にはホイップクリームのようなものが挟んであり、口に入れるとふわりと溶けて、とても美味しかった。Vは、わたしを驚かせるために内緒で買ってきたのだと言った。「おくだ」という店で買ったと聞いて、わたしはその店がどこにあるかを知っていると思っていた。 別の夢では、旅先で競技場のように広いレストランを訪ねていた。わたしはそこで、別の場所か…

腸内環境は全てに通ずる

クリスマスの時期に、あちこちからもらった糖質たっぷりのクリスマス料理やお菓子を(そう多くではなかったとはいえ)食べて以降、案の定胃腸の調子が落ちて、全身にいろいろ不快が生じていが、今夜になってようやく回復してきた。数日ほど軽くファスティングをしたのが良かったようだ。やはり、食べたくない時には食べないのが一番いい。 何を食べるかによって、腸内環境・細菌のバランスが変化し、それが、内臓や血流や分泌の状態はもちろん、筋肉、更には脳にまで、全身に影響を及ぼすのは当然として、その影響は思っているよりもはるかに速くてはっきりしていると、最近ますます実感している。さらに、誰がどのような状態でそれを料理したか、また誰とともにどんな意識状態で食べたかというのも、心身に影響すると感じている。…

一日一悪

最近ふとまた、田口ランディ氏が精神科医の加藤清氏に言われたという、「一日一悪」という言葉を思い出していた。 「善い事をしよう、善人になろうなんて思っていたらダメです。相手の業も自分の業も一気にひっくり返すような悪い事をやりなさい。」 楽しくなる言葉だ。カルマをひっくり返すような悪いこと。それは、善いも悪いもくるっとまるめてひとつにしてしまうようなこと。自分も相手もひっくるめて二極化をするっと抜け出すようなこと。…

人はみなフィクション作家

ある書籍のレビューに「専門家が見れば典型的な統合失調症の人の文章、一般人が理解できない無価値な妄想の羅列」とあり、笑ってしまった。著者本人が「誰にでもわかるようには書かない、なるべく象徴は象徴のままにして、好きに書く」「書いていて楽しいかどうかだけ」と言い続けているので、それはそうだろう。 期待していたものが得られないと、相手がおかしい、間違っていると文句を言い、批判するのはよくあることだ。そして改めて、統合失調症だとか躁鬱だとかといった診断・判断は、社会的な都合のためにあるのだなと感じる。もし、社会的には病であっても、本人と周囲が無理なく生きられているなら、少なくともそれは”問題”ではないだろう。 世の中には、自分(たち)が信じている考えからはみ出すものは問題とみなし、ラベルをつけて”影”にするというパターンが蔓延していて、みなそれを自分で自分に繰り返し、他人に対しても当たり前のように繰り返している。件の著者はむしろ、そうした二極化ひいては断片化から抜け出すことについて書いているので、それは”理解できない”となるだろうなと思った。 そもそも、人が語るものは、すべてフィクションで…

我即宇宙

所有という概念を抜けると世界のすべてが自分になる。 自分というこだわりを手放すと宇宙のすべてが自分になる。 我即宇宙。…

"Welcome to Another World"

2006年の夏の終わりに、夢で見た川を訪ねて、3週間ほど京都に滞在したことがあった。滞在したホテルには、各部屋ごとに異なるアート作品が展示されていた。それらはみな、作家たちが実際に部屋に滞在しながら作った作品だった。 わたしが滞在した部屋には、その部屋をそっくりそのまま描いた大きな絵画と、額におさめられた一冊の本が展示されていた。絵には「Welcome to Another World」という文字が書いてあり、本の中には「easy access to another world」という言葉があったことを覚えている。 その本には「私がこの部屋にいたら、後から彼がやってきた。彼は、こことは違う世界で同じ部屋にチェックインしたらしい。この世界の私と別の世界の彼とが、この部屋で出会った。」というようなストーリーが英語で書かれていた。その部屋は異次元へのポータルになっているということだった。 あの部屋に滞在しながら京都の街を巡っていた間に、実にたくさんのおもしろい、あるいは不思議なめぐり合わせと出来事が起きたのも覚えている。夢で見た川を訪ねた際には、人生で初めてトランス状態を体験した。その…

ポータル

随分前のことだが、ある友人の家でおもしろい体験をしたのを思い出した。 わたしはその日、彼女の家に泊まっていた。そうして二人で深夜まで話し込んでいたところ、不意に妙な気配を感じはじめた。見えない何かがそこにいる、あるいは室内を通り抜けていくように感じられた。怖くはなかったが、なんともいえない奇妙な雰囲気が漂っていた。 一体どこにその気配を感じるのか、二人で家の中を動き回って確認した。そして、どうも台所の窓から居間に向けて”何か”が流れこんでいるように感じられた。さらに互いの感覚を確認しあいながら観察しているうちに、”何か”が流れこんでいると感じられる先に、ある絵画が飾られていることに気づいた。 それは、彼女が好きなある有名な画家の絵だった。わたしたちは、どうやらその絵が、目には見えない”何か”が行き来するポータルになっているらしいと思った。そして、絵を裏返したか、何かで絵を覆ったと思う。あれは不思議と納得のいく発見だった。…