海の夢

夢の中のこと。海辺に建つ古い家屋の1階で海を眺めていたところ、津波が来たのかと思ったら、鯨とイルカとオルカが合体したような姿をした巨大な生物の群れが押し寄せてきた。恐怖はなかったので特に慌てることはなく、のんびりと2階に逃げた場面を覚えている。 おそらく別の夢だと思うが、いわゆる駅にある食品街のようなところで弁当か何かを買おうとしていて、そばに漬物が売られているのが目に入り、野沢菜の漬物のパックを手に取りながら、日本の漬物なんて滅多に食べられないから買っていこうと思う場面もあった。 また別の夢では、わたしは知人が運転する車で海岸沿いを移動していた。彼女の運転はかなり激しく、突然崖のように聳え立つ砂の上に乗り上げたかと思いきや、引き返さずにそのまま砂の崖を急降下し、砂浜でも減速せずに車を走らせ続けた。やがてわたしたちは一般道に出て、食事をする場所を探しに向かった。 他にもいくつかの場面を覚えているが、どれも現実には有り得ない状況でありながら恐怖も不安もなく、不思議な冒険という印象が残っている。眠りに入る前、唐突にフォーマルハウトの名が浮かんで帰りたいと感じたので、特にあの海獣(怪獣…

The Moon, October 2022

The Moon, October 2022 6×6 Driftwood Pinhole Camera Kodak Gold 200⁡⁡ ⁡⁡ ⁡"The Moon" ⁡─ Jorge Luis Borges There is such loneliness in that gold. The moon of the nights is not the moon Who the first Adam saw. ⁡ ⁡The long centuries Of human vigil have filled her With…

絵を描くことと夢の中での探索

夢で見た/訪れた場所や風景を絵に描くと、それまで気づいていなかったことが見えたりわかったりする。わたしは元から夢や水晶玉の中に見た場所やもの、現実には無いけれどはっきりとイメージできる風景などを描きたくて絵の練習をしているので、夢の中の場面を絵に描くのは愉しい。 絵を描くとたいていいつもお腹が減って、とても眠くなる。そうして眠るとまた夢の中で絵に描いた場所を訪れたり、その先に進んだりする。絵に描くことと夢の中での探索には相互作用がある気がしている。夢を見ては描き、描いてはまた夢を見る。そうして地上には地図も書物もない探索を続けていく。…

意図と思いは別のもの

以前はよく、実現させたいことを手帳に書いたり、新月のタイミングで箇条書きにしたりしていた。書いた後はすっかり忘れてしまうことが多かったが、後から振り返ると大半は実現していた。やがて書き出さなくても意図は実現するとわかり、手帳も使わなくなったので、そういう習慣も必要がなくなった。 書き出したことの中には実現しなかったことや、自分ではなく誰か別の人が実現したこともあった。そして、それらは結局わたしが本当に望むことではなく、「そうなれば〇〇に評価される」とか「社会的に価値が高い立場や報酬が得られる」といった他者の視点に基づく相対的自我の“思い”だった。あるいはそれらは「そういうわたしは社会的にかっこいい」とか「そういうことをしている自分が(他者からすてきだと思われるだろうから)好き」といった、自分ではないものによる“思い”と、単なる思いこみだった。 ある日そのことにはっきりと気づき、意図と“思い”の違いがわかった。現在の自分はいつでも別の時点の自分が意図した状態そのものだ。というよりも、意図は物理的な時空による制限を受けないので、わたしはいつでも意図のままだと言える。それがわかれば、“思…

夢の中で訪れる山 ─ 北斗七星とプレアデス

昨日、夢で何度か見た山とその麓に立つ鳥居を絵に描いた。そうしたら、今朝もまた夢の中で同じ場所を通った。 わたしはいつもこの鳥居がある山を左手に見ながら、別の山へ向かう。鳥居がある山は鬱蒼として険しく、修験道の山のような風情だが、わたしが向かう方の山は観光地化されていて、大抵いつもたくさんの人で賑わっている。 夢の中の風景は曖昧なので、描く際にはいくつかの山の写真を参照した。そのひとつは偶々見つけた国東半島にある両子山の写真だった。先ほど改めて調べたところ、両子山を中心に広がる六つの郷は六郷満山と呼ばれ、八幡信仰と天台修験が融合・発達した独自の山岳宗教文化が栄えた地域らしい。これは余談だが、両子山(ふたごさん/ふたごやま)は音読みにするとわたしの名になることにも後から気づいた。 この鳥居がある鬱蒼とした山は北斗七星の象徴で、もう一方の観光地化された山はプレアデスではないかと思っている。松村潔氏は「北斗七星は旦那、プレアデスは妻という対応関係がある」と書いていた。夢の中のプレアデスはツアー客らしき人たちもたくさんいて、初心者でも気軽に訪れることができる場所だ。 今朝の夢では、わたし…