ゆったりと流れる大きな川の夢を見た。ヴルタヴァ川に似ていたけれど、どこにもない川のようだった。わたしは街から上流へと川沿いに移動していた。途中、川の両側に大きな岩場が切り立つ場所があり、わたしは川の真ん中から向こう側を眺めてその光景に感嘆していた。確か写真を撮っていたように思う。
上流に向かっても川は大きくて、たっぷりの水が滔々と流れていた。どんどん上流に向かうと小さな町が見えてきた。建物の様子や風景はやはりチェコのそれらに似ていた。わたしは、川の上に架かる橋に隣接された駅のようなところへ向かい、建物の中へ入った。そこから先は覚えていない。
この夢を見たあと、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『詩法(The Art of Poetry)』の言葉を思い返していた。ピンホール写真を通して知り合ったアルゼンチンの画家から「以前から言っているように、君は夢の本を書くべきだよ。」というメッセージが届いた。