昨日は12時間以上眠り、あまりにたくさんの夢を見たので、目が覚めた後もしばらくこの物質世界に戸惑った。起きてからもまだ意識は夢で見た情景を追っていて、物質世界の方がむしろ虚構のように感じられた。固形物としての肉体と個性を超えた夢の世界は、いつも本当にリアルでおもしろい。
以下は昨日見た夢の記録。
わたしは夕暮れの町を自転車で走っていた。父方の祖母が経営していた喫茶店の近くということだったが、見たことのない街並みだった。自転車の前輪がパンクしたので、自転車屋を探したが見つからなかった。わたしは地図を見ながら「確か(自転車屋が)このあたりにあったのに」と思っていた。日が暮れてきたのでタイヤ修理はあきらめた。タイヤがパンクしたままでも自転車は問題なくスムーズに動いた。途中、道の傍に大きく茂ったバラの木を見つけたわたしは、自転車を降りて、咲きそろった大輪のピンクのバラを手に取りながら眺めた。
そしてまた、知っているようで見たことのない町並みを自転車で走った。走りながら同時に鳥瞰図が見えていた。灰色の雲に覆われた上空に、大きな西洋風の城のシルエットが浮かんでいた。それはまるでファンタジーのような情景で、わたしは「ここではこんな情景を毎日写真に撮れるんだ」と思った。そして、急にわたしは「自分は今どこに住んでいるのだっけ」と混乱しはじめた。しばらく考えた後、「そういえば今はチェコに住んでいるんだった」と思い出した。そこで一度目が覚めた気がする。
別の夢では、わたしは京都にいる古い知人を訪ねていた。彼女は夫とともにレンタルスペースを営んでいると言っていた。妙に縦長の建物(彼女たちの家)の裏に広い庭があり、日中はその庭を主に子どもがいる家族連れに貸し出しているとのことだった。建物の裏へ回り、庭を抜けると、そこには大きな展示場か博物館のような建物があり、墨書・墨描のパフォーマンスと展示が行われていた。世界中から集まったと思われるさまざまな人種の作家が、その場で作品を作り上げていた。中にはたくさんの支持者に見守られながら作品を作る作家もいた。
さらに別の夢では、わたしは宇宙船のようなものの中にいた。未来的なデザインのインテリアは白からアイボリーで統一されていて、丸い窓からは宇宙が見えていた。何をしていたかは覚えていない。旅をしているようでもあったし、ただそこに暮らしているだけだったかもしれない。