水鏡

眠りに就くとき、自分が深い水底に横たわっているような感覚を抱くことがある。たっぷりと満ちた音のない水の底から、青緑色の水面を見上げているイメージが浮かぶ。そういえば、過去に受けたヒプノセラピーの中でこんなシーンを見た。わたしは、岩に囲まれた小さな洞窟の中で、乾いた赤土の上に横たわり、ぽっかりと開いた岩天井から覗く青い空を眺めていた。あの時、自分が遥か遠くのどこかと繋がっている感じがした。いつの間にか、あの感覚は目覚めている時にも備わるようになった。