2020-07-20 看取り日記

人前で、自分のパートナーを「これ」やら「うちのおばさん」などと呼んで物扱いをする人と、パートナーからそんな風に呼ばれることを当たり前として受け止める人。そういう人たちとは場を共にしているだけで疲弊する。

自分の母を「これ」などと呼ばれるのは不快だし、それを当然のこととして受け入れている母にも違和感を覚える。「それはおかしいよ」とはっきり言ったこともあったけれど、その場では「そうだね」と答えた彼女も、結局は変わっていない。

わたしは余命僅かな母のケアをするために帰国したわけだが、ややもすると、母と彼女のパートナー(それぞれ自己不在のまま役割を生きてきた共依存カップル)の両方を受け止める「親役」を押しつけられそうになる。なので、それだけははっきり拒否するよう常に意識している。

わたしが母と一対一で話すときには、役割や立場ではない本人がそこにいて、言葉も通じている実感がある。しかし、彼女のパートナーが介入すると、彼女は途端に共依存関係に戻ってしまう。これはもう、わたしにはどうすることもできない。共依存関係にある人たちは、周囲の人を無自覚に巻き込むので、彼らに関わる際には境界線をはっきりさせておく必要がある。