レイモンド・A・メリマン氏の『マンデーン 2020』を読みながら、冥王星リターン真っ只中のアメリカ合衆国の始原図(建国時のチャート)を見ているうちに、ふと気になって、チェコ共和国の始原図を出してみた。さらに思い立ち、そこに自分のネイタル図を重ねてみて驚いた。チェコの始原図の月にわたしのネイタル金星がぴったり合になる他、かなり近いコンジャンクション(オポジション等、他のアスペクトも)が複数ある。相性というか、地上の縁とでもいうのか、こういう発見があるから占星術はおもしろい。
わたしはマンデーン占星術については詳しくない。しかし、チェコ共和国の始原図における、IC上にある太陽と、そのすぐ近くで天王星と海王星が合になった配置からは、「共有された夢と理想による革命」という言葉が浮かんだ。そして、「真実の生の意義」を説き、ビロード革命を率いた劇作家ヴァーツラフ・ハヴェル氏が初代大統領を務めた歴史的事実が思い出された。アセンダントは天秤座8度「荒廃した家の中で燃え盛る暖炉 」。これは、失われていた理想と希望の復活の象徴だ。チェコ共和国は「真実は勝つ」という成句(ヤン・フスの言葉に由来すると言われている)を国の標語とし、その言葉は大統領旗にも記されている。これは、マンデーン占星術では「主権者」であり「国家の在り方、イメージ、民衆の意図」を表すアセンダントにもしっかり現れているように思う。
マンデーン占星術に俄かに興味が湧いてきた。