この松村潔氏の動画の中に出てくる「人格は軽くしておく」という言葉はとてもわかりやすい表現だ。「これがわたし」と自分で思っているようなことは、実は自分がそう思いたいだけなので、あまりこだわらないのがいい。むしろそこはあまり目立たず無名な方が、単独で身軽に枠や境界を超えやすい。
「社会内相対的自己の人格に特別さを求めるのは割と無駄なこと」というのもその通りだ。社会の中の歯車(役割)としての自分にどれだけ特別な個性を求めても、その枠組みの外側から見ればそこに大した違いはない。地球の外から見れば、地球上の存在に個性の違いなどほとんどないのと同じこと。
「わたし」とは流れる川の水面に浮かぶ一瞬のさざなみのようなもの、というイメージがわたしの中にはある。瞬間的に浮かんではすぐに崩れて消えるもの。本体は流れる水の方だ。