夢の中でわたしは中国内陸部らしき地にいた。そこにはたくさんの歩兵が集まっていた。服装や装備から察するに、彼らはかなり古い時代の人々だった。ある者はモンゴルから来たと言い、またある者はウイグル族だと言っていた。頭を丸めた人が多く、力強い目付きと、小柄ながらもたくましい体つきが印象的だった。彼らは歩兵でもあり、功夫の達人のようでもあった。そこは赤く乾いた土が延々と広がる平原で、わたしの足元はうっすらと靄がかかっており、どうやら歩兵たちは目の前にいながら、別の次元に存在しているらしかった。「歩兵」という言葉を思いながら、目の前には見たことのない漢字が浮かんでいた。確か「冠」に似た漢字だったと思う。
一昨日は、中国の奥地という設定の場所(地図では西から東へ向かっていた)へ向かう夢を見た。中国人という設定の男性が運転する車の中から、飛ぶように流れていく景色を見ていた。時速は200km以上、300kmに近かったかもしれない。高速道路の周囲にはひたすら深い森が続いていた。やがて奥地の小さな村に辿り着き、車を降りて、民家が並ぶ細い通りをさらに奥へ向かった。突き当りには、深い森に囲まれた神社か廟のような聖域があり、わたしはそこを管理する人に用があるらしかった。そこにはなぜか日本人男性がいて、わたしは「こんな僻地にも日本人がいるのか」と少し驚いていた。わたしは、地図のようなもの(スマホの画面だったかもしれない)をその日本人男性に見せて、何かを尋ねた。すると、彼は「あの建物の2階だよ」と、聖域の入口脇に建てられた木造の簡素な家屋を示した。そこから先は、シーンが切り替わってしまったのか覚えていない。
また、同じ日には、中国語のテキストを開いたら、中に臙脂色の中国のパスポートが挟まっているのを見つけるという夢も見た。なぜかわからないが、中国(それも内陸部の奥地)に纏わる夢を立て続けに見ている。
今日見た夢の中の場所は中国ということになっていた(わたしがそう思っていた)けれど、風景や気配から察するに、あれはもしかするとモンゴルやカザフスタン、キルギスタン、またはロシアとの境に近いあたりかもしれない。