ウイルスの公平さと論理性

あらゆる格差を解消し、社会も経済も平らにする方法は、戦争か、革命か、世界規模の疫病/自然災害の3つだと、著名な経済学者だったかが書いていた。そして、実際に世界規模の疫病が現れたわけだ。 わたしたちは「あらゆる格差を超えてまったく公平に感染する力」を持つウイルスの存在からこそ学習する必要がある。ウイルスが人間の抽象思考の隙を貫く感染力で広がるなら、人間は境界も都合も超えた知識の伝達で連帯していくしかない。…

日本の知人に宛てて書いたこと

一昨日、10年以上前に同じ職場で働いていた女性からメールを受け取った。チェコが非常事態下にあることを知って連絡してみたとのことだった。彼女への返信の中に書いたことの一部をそのままここに記す。 「わたしは、2月から既に在宅勤務を開始し、外出制限が発令される前からほぼ家に籠っています。買い物などで外出した後は、帰宅後すぐ服を脱いですべて洗濯、即シャワーを浴びて全身を洗い流し、持ち帰った商品も洗えるものは洗浄し、すべてできる限り消毒しています。 COVID-19に関する日本のニュースにも目を通していますが、日本語で報道されるニュースはとにかく遅くて少ない。また、英語や他言語で書かれた原稿を翻訳したものの中には、必要な情報が省かれたり、原文には無いことが書かれていたりするものもありました。世界中の国々が、国境は閉じながらも、未知のウイルスによる災難をともに乗り越えていこうという意志を共有する中、日本だけが不気味なほど暢気に別の方向へ向かっているように見えます。数値だけを見ても、日本は今後大変な状況になるのではと懸念しています。 COVID-19の厄介な点は、感染から発症まで数日~2週間か…

ウイルスには都合も気持ちも通用しない

母から、町内の老人会のメンバーと集まって食事をしている写真が送られてきて、言葉を失った。「アメリカと欧州が大変ですね。もちろん日本も。」と書かれていて愕然とする。 事実を気持ちに変換して抽象化し、自らの感覚と感情(つまり都合の悪いもの)はなかったことにして、当事者ではないと思いこむ。これは、日本語圏で生きる大半の人たちが数千年もの間延々と繰り返してきたプログラムだ。 しかし、ウイルスには「ご都合」も「お気持ち」も通用しない。 「2週間後には日本も欧州やアメリカと似た状況になるだろう。既に感染が広まっている中で、個人にできることは、外に出ない / 人に会わないことだけだ。若者でも場合によっては死ぬし、重症化すれば後遺症が残る可能性もある。自分が感染するかもしれないだけでなく、他者とその周囲を感染させるかもしれないという自覚を。」と返信した。 すると、すぐに「外から見た日本の状況を教えてくれて感謝します。怖いから、明日出かけるつもりだった予定はキャンセルしました。」と返事があった。 日本政府は「正しく怖がれ」などと言っていたようだが(感情を抑圧せよというまるで排泄を管理するような…

これまでと同じは通用しない

SNSで「早くまた以前のように(行きたいところへ行けるように、旅行ができるように、人に会えるように…etc)」という言葉を時々目にするけれど、以前とまったく同じにはもう戻れないんじゃないか。むしろ、以前と同じに戻っちゃいけない気すらする。とにかく、まったく新しい視点と思考が必要だ。 個人も、世界も、数ヶ月で収まるどころか、数年はかかるかもしれない根本的な構造改革だよ。「これが済んだら」とか「状況が落ち着いたら」なんて言葉はまったく通用しない。…

2020-03-28 非常事態・ロックダウン中の記録

2020年3月28日 日中の気温が15度まで上がった今日、プラハでも大勢の人が公園などに出かけて芝生の上で集まっていたそうだ。ニュース動画を見たが、2人以上どころか集団になっている人々もいたし(現在チェコでは公共の場で2人以上集まることは禁止されている)、マスクをしていない人もいた(外出時にはマスク/口と鼻を覆うものの着用義務あり)。どこだって同じだ。 この週末の行動の影響は1~2週間後にあらわれるだろう。何事も、自分の身に起きてみるまでわからない人がいるのは仕方ない。自分の意志と判断で、自分自身と身近な存在を守るためにやるべきことを粛々と続けていくだけだ。 チェコ国内で今日(3月28日)までに確認されているCOVID-19感染者数は2,541人、死亡者数11人、回復者数11人、総検査数36,374件。政府が検査数を増やしていることもあり、感染者数の増加率はじわじわと上がっている。死亡者の数も少しずつ増え続けている。…

宵の明星

窓を開けたら、真正面で金星が光っていた。あまりに明るくて、手を延ばせば掴めそうだ。放射状に広がる光線まではっきりと見える。食べたらきっとおいしいだろう。ふと、あの金星を額の上に掲げたいと思った。そうしたら、放射状に光を放つ金星の冠を頭に載せた若い男が、白い馬に乗っている情景が浮かんだ。あの若い男はわたしだ。そうなりきってみよう。窓から離れた後もずっと額の上に輝く金星を感じている。…

新型ウイルスと世界の現状、スサノオ=疫病神説、彗星到来、内と外で起きていること

Day 9 in quarantine. チェコでロックダウンが発令されてから9日が過ぎた。やはり、どうにも心身が落ち着かず、仕事や家事が手につかない。頭は早く切り替えたがっているが、身体がそれを拒否している。これはもう、腹を括って、現在の世界情勢と空気にしっかりとチューニングをあわせ、自分の内と外で起きていることをとことん味わうしかない。道徳的な理由ではなく、自分自身のために、たやすく片付けて切り替えてはいけない気がする。生き物として、人間として、自分の内と外で今まさに起きていることをすべて呑みこむ必要がある。 先日友人から、金星=スサノオ説、そして、疫病神としてのスサノオについて教えてもらった。「スサノオは、境界を破って侵入してくる遊牧民の象徴だったのではないか」と彼は言っていた。古代において、疫病は海の向こうから来ると考えられていた。これは迷信ではなく、渡来人が日本にはなかった疫病を持ち込んで流行させたということだろう。 さらにこのタイミングで、裸眼で見えるほど明るい彗星が地球に接近している。スサノオは彗星に例えられることもあるそうだ。太陽系の外からやってくる彗星もまた、既…

ミトラとスサノオ

https://youtu.be/FsTVF0Fu5_c 春分より少し前に、突然頭の中でこの曲が流れはじめた。そして、「ポロヴェッツって、ウクライナ~カザフスタン~モンゴルの草原地帯にいた遊牧民族のことだったっけ」などと思っていた。 今週立て続けに中国奥地(というよりも、モンゴルやカザフスタン、アルタイの辺りの印象)の夢を見た [https://hvezda369.cz/n081b3adb15ee] のが気になり、友人にそのことを話したところ、会話の中で、タタール神話の中のある物語がスサノオに繋がっている可能性を教えてもらった。そこからさらに、蘇我氏について、神代文字についてと話題が広がった。3月に入ってから心身ともに落ち着かない日々が続いて物事に手がつかなくなっていたけれど、新型ウイルスによる未曽有の騒動の中で、春分にあわせてスサノオというキーワードがやってきたのはおもしろい。スサノオ、蘇我氏、タタール神話、アルタイ、ミトラについてさらに調べてみよう。 ****************************************** ミトラ教について調べようとしてすぐに…