父が暮らしている場所を訪ねる夢

父が暮らしている場所を訪ねる夢

夢の中で父が住んでいるらしい場所を訪れた。見たこともない建物で、玄関を開けるとすぐに部屋があり、玄関の左側には上階へと続く階段があった。階段は真っ白で、樹脂や陶器のような滑らかな素材でできていた。一番下の段は一見すると洋式トイレのような形をしていたが、トイレとして使われてはいないようだった。

階段からも上階からも人が暮らしている気配は感じられず、まるで別世界のようだった。しかし、玄関を入ってすぐの部屋にはテレビがあり、6缶パックのビールや新聞紙、雑誌などが散乱していて、生活感が漂っていた。父は風呂に入っているようで、シャワーの音が聞こえていた。

目が覚めてから、今日はちょうど彼岸の中日だと気づいた。昨年8月に亡くなった父が風呂に入っていたのは、そろそろ彼も地上の人格や個体性、物質的存在性を脱いで洗い落としている頃なのかもしれない。

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