ターボルからヴロツワフまでは車で約4時間半(約320km)とそこまで遠く離れてはいないけれど、国境を超えると風景も気配も明らかに違っていた。同じチェコ国内ですら、ターボルがある南ボヘミア州と、ポーランドとの国境に接するチェコ北東部のフラデツ・クラーロヴェー州とでは、地形も眺めも雰囲気も随分異なる。
ヴロツワフの水は美味しく飲めたものの、南ボヘミアの軟水に比べると硬い(実際に中硬水らしい)ようで、普段使っている石鹸の泡が立ちにくかった。地続きの隣国でも、当然ながら土が異なれば水も違うし、歴史と文化、風習の違いが、街並みや建築様式の違いにも現れる。
ポーランド西部のヴロツワフから、チェコ北東部のフラデツ・クラーロヴェー州、中央ボヘミア、そして南ボヘミアと、車窓を流れる風景の移り変わりを楽しみながら、無事ターボルの自宅に帰ってきた。