昨年からパンフレットの絵を描かせてもらっているオーケストラの次回演奏会のメインテーマは、アントニーン・ドヴォジャークの交響曲第9番「新世界より」だが、聴けば聴くほど具体的な風景からは遠のいていく。ノスタルジアの後に訪れる強烈なEmergenceを描こうと思うと、特定の風景ではなくなるようだ。形よりも、光や大気の動きが強く感じられ、J. M. W. Turnerの特に後期の作品に近いイメージが浮かぶ。
具体的な風景は描きたくないが、モチーフは必要なので、光と大気と水が融合するような眺めをゆっくり探していこうと思っている。ある特定の色は既に明確に浮かんでいるが、これはわたしの共感覚がもたらす印象だろう。