これは今日に限ったことではないけれど、それでも今日は殊更に眠りから目覚めたくなかった。だが、肉体が生きている限り排泄も摂取も必要で、18時間眠りつづけた後いよいよあきらめて起きることにした。
4年前にCOVIDが現れてロックダウンが始まり、膵臓癌を患った母の治療を遠隔でサポートし、ようやく日本に行くことができて母を実家で看取り、膨大な量の物事を整理し、さくらをチェコへ連れてきて、地方都市に移住してしばし静かに暮らしていたが、母の納骨を終えてすぐにさくらが旅立ち、母のパートナーも亡くなり、日本の実家も手放した。大変だったな。
こう振り返ると、自分がすっかり疲れ果ててしまっているのも仕方ないと思える。うん、わたしは疲れたよ。しかし、今はまた別のあれこれに追われている。地上で固体として存在するだけのために、やらなければならないことがありすぎる。今年こそはせめて母方の遺産にまつわる手続きをすべて終わらせたい。