社会的自己の崩壊と自分の顕現

社会的自己の崩壊と自分の顕現

一日に2つ以上の外出を伴う予定をこなすことが難しくなってきた。ある予定のために出かけた際に、ついでに別の場所にも出向いて他の用事も済ませようとすると、途中から脳が明らかに疲労しはじめて、ひどい時には帰宅後(あるいは翌日以降)文字通り何もできなくなってしまう。

主目的の行先がオフィスであれ、美容院や歯科クリニックであれ、人と顔を合わせる用事の場合は特にそれが顕著で、だから例えば「歯科治療の後、ついでに大使館へも立ち寄って用事を済ませよう」とすると、大使館を出たあたりで疲労困憊していることに気づく(実際に先日ヘトヘトになった)。

電車に乗って遠出をする必要のない自宅近辺での用事や、徒歩で移動できる程度の距離内であれば、複数の予定も何とかこなせるが、プラハのような街では場合によっては混雑した地下鉄やトラムを乗り継いで移動しなければならないので、尚更疲労するのだと思う。

そんな自分を省みていたら、「順調に壊れてきたな」という言葉が頭に浮かんで、なんだか可笑しかった。社会的な自己がどんどん破綻して、以前は出来ていたことが出来なくなっているが、その反面、自分がますます剥き出しになっている実感もあり、これでいいと思っている。規格外の特殊技能者(ある種の)ということにしておこう。

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