10月末から11月頭にかけて滞在したブルターニュ(イル=エ=ヴィレーヌ)沿岸地域は実に居心地がよくて、今後何度でも訪れたいと思っている。先日ふと気づいたのだが、ブルターニュをはじめ、アイルランド、スコットランド北部、ウェールズなど、わたしが惹かれる場所にはケルト諸語圏が多い。
紀元前5世紀頃から西暦紀元頃にかけては、現在のチェコ共和国にもケルト人が住んでいた。彼らはこの地域に最初にやってきた民族と考えられており、ラテン語の「ボヘミア(Bohemia)」という呼称は、その時代にこの地域に居住していたケルト系民族「ボイイ人(Boii)」に由来するらしい。
思い返すと、プラハでわたしたちが暮らしていた場所からほど近い渓谷にも、紀元前数千年前から人が居住していた痕跡が残る高台があった。わたしはその高台に不思議な居心地の良さを感じてよく通った。もしかすると、古代にはあの地にもケルト人が暮らしていたのかもしれない。