今回の日本滞在中、わたしは幼友達と彼女の家族に大いに助けられている。わたしの母とも親しかった彼女たちは、様々な事情も理解していて、わたしの話を本当によく聴いてくれた。そうして精神的に支えてもらっただけでなく、何度も遺品の処分やゴミ出しを手伝ってもらい、わたしが発熱して寝込んでいた間は買い物にも行ってもらった。彼女たちのおかげで、わたしはこのハードな日々を乗りきることが出来た。
幼友達は今夜もまた、最後の遺品処分と、しばらく預かってもらう荷物の運び出しを手伝いに来てくれた。すべての作業を終えた後、彼女と二人でコーヒーを飲みながらいろんな話をした。彼女と彼女のお母さんは、母の生前、何度もこの家を訪ねてくれた。そうしてこの家でよく集まって食事をし、あれやこれやとおしゃべりをして、楽しく過ごしたものだった。この家で過ごす最後の夜に、彼女とともに心地よいひとときを過ごすことができてうれしい。
わたしにはもう、日本に会いに帰る家族はいないし、家族が暮らしていた家も無くなる。しかし、ここには何度でもまた会いに来たい人たちがいる。すばらしい友人たちに恵まれて、わたしは実に幸運だ。