海のそばのアトリエとその主である老画家は

海のそばのアトリエとその主である老画家は

夢の中で海に向かっていた。やがてターコイズブルーの海原が現れ、その中に伸びる大きな長い桟橋を進むと、巨大な船が停泊しているのが見えた。そのうち、海のすぐ側にあるらしい小屋のような場所にたどり着いた。そこははじめは古い木造の小屋だったが、気づけば老画家の家かあるいはアトリエになっていた。小さいながらもよく整えられた、あたたかみのある居心地のいい空間だった。

そこにはたくさんの絵画作品が保管されていた。さらにはいくつもの宝飾品がきれいに陳列され、保管されていた。わたしは自分が身につけていた宝石を外し、テーブルの上のジュエリーケースの空いたスペースに並べた。どうやらわたしはそこに宿泊するのかもしれなかった。

その後場面は変わり、わたしは友人に日記を書くことを勧めていた。「日記を書くことは自分の感覚や感情、考えを認識し、整理するいい方法だ。つまり自分を知るための訓練になる。自分が何をしたいのかを知るにはまず自分を知る必要がある。」というようなことを彼女に向かって話していた。

夢の中で訪れた空間には主である老画家の姿はなかった。思い返すと、わたし自身がその老画家だった気もする。あれは海王星にいるわたしの分身(分魂)かもしれない。つまりは別次元の自分だ。一方向の時間に流される儚い命でしかない地球上の存在としてではなく、太陽系全体を「自分」と見做せば、他の惑星(準惑星・小天体を含む)にも自分の分身(太陽意識の分身)がいるのは当たり前だ。

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