有明川という大きな川が流れる都市を裸足で歩く夢

有明川という大きな川が流れる都市を裸足で歩く夢

夢の中でわたしは裸足で歩いていた。いつものようにそこは旅先で、東京という設定だったが、地上にある東京とはかなり異なる都市だった。わたしはまたもや“仕事”のためにそこを訪れていたらしい。多くの住宅やビルが建ち並ぶ中に、そこだけ時代が随分古く感じられる静かな庭園があり、わたしはその中を通路に沿って歩いた。

奥の方へ進むと、ひときわ鬱蒼と木々が繁った仄暗い場所の左側に煉瓦造りの古い門があり、その向こうには古い建物が建っていた。そこは明治時代の大蔵省の庁舎ということだったが、既に閉館時間を過ぎていて中には入れなかった。庭園の通路の突き当りにも古い門があったが、そこは既に閉まっていた。

わたしは再び入口方面に向かって歩いた。満開を迎えた桜の木々が陽光の中に輝いていてとても綺麗だった。複数の若者たちがベンチに座ってにぎやかに喋っていた。また、数十人の若者で満載になったバスが庭園の外の道路を通り抜けて行った。若者たちは、各々の今後の進路希望について語っていた。

わたしは、もし今の自分が彼らと同じ年齢だったならどんな進路を選んだだろうと考えた。そして、やはり同じ大学に進学した後、すぐに日本から出て行っただろうと思った。そのあたりで、自分が裸足で歩いていることに気づいた。少し変な人に見えるかもしれないと思ったが、気にせずにそのまま歩いた。

わたしはホテルへ戻ろうとしていた。来た時と同じようにUberを利用しようかと思いながら、結局かなり歩いてしまった。風景と同時に地図が見えていて、その街には「有明川」という大きな川が流れていた。川によって街が大きく二つに分かれていて、自分が確かにホテルがある側にいることはわかった。

やがてわたしは古い大きな地下街にいた。ホテルはその地下街に繋がっているはずだった。そこはたくさんの人が行き交って賑やかだった。派手な格好をした若者たちが座って喋っている姿も見えた。薬局があったので日用品を買おうかと思ったが、店内があまりに混雑していたのであきらめてまた歩いた。

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