見えないものを

見えているものを描きたいのではなく、見えないものを見えるものを通して創り出したいようで、描きながら壊れていくのだが、壊れることなく創り出すのは不可能なので、自分のパースペクティヴ(だと思っている境目)が壊れていくのは愉しい。

愉しいというか、それが当然なので、描いている最中は愉しいも嬉しいもなく、後からああこれは愉快だと気づく。対象が何かを呼び起こすから描くのではなく、呼び起こしたいものがあるから対象と画材を使ってそれを呼び寄せようとしている。