悠久

ある歌に詠まれた夜空をいつかどこかで見たことがあるような気がして、するとそこに果てしない星空が広がって、自分が消滅してただ夜空になった。 

外にあるものは内にあるもの。肉体を飛び出しはるか遠くへ至りつつ、裡にある悠久を眺めている。わたしとはひとときの名と肉体を与えられた‘此れ’のことではなく、あの悠久こそがわたしだ。

そして、あらゆる星は曾ての記憶。