猛スピードで逆走し懐かしい雰囲気のカフェに入る夢とアルクトゥルス

夢の中で、わたしは自転車かスクーターのようなものに乗っていた。どうやら道路を逆走しているようで、向かい側から来るトラックやバイク集団の間をすり抜けていく。冷や冷やするような速度で右へ左へとカーブを描きながら滑るように走る。地面から少し浮いた状態で空中を走っていたのかもしれない。

やがて山間の小さな観光地といった風情の静かな町に到着した。わたしは同行者の女性とランチを食べることにした。周辺にはいくつかいい店があるとのことだったが、わたしはすぐ目の前にある古い喫茶店のような店が気になった。同行者の女性は「この店は懐かしい、昔によく来た」と言っていた。

同行者は用事があるようで、わたしは一人で先に店の中へ入った。赤いオーニングテントも外壁も煤けていたが、一面が大きなガラス窓になっている店内は思いのほか明るかった。アイボリー色の内装や赤いベルベットの椅子などどこか懐かしい空間だった。わたしは並んで座る老夫婦と相席することになった。

わたしはスパゲティのようなものを食べた気がする。皿には副菜も添えられていた。やがて老夫婦は去っていったが、彼らは上着を椅子の背にかけたまま忘れていった。長年着用された様子ではあるものの質の高そうなヘリンボーンのコートと中にレイヤードされたきれいな色のストールが印象に残っている。

上着は地上における物質的肉体と人格の象徴で、老夫婦はそれらを脱いで行ったのではないか。彼らは終始にこやかで穏やかな様子だった。物質的肉体を脱いで、遍在するエーテル体やアストラル体へと移行する場だとすれば、あれはアルクトゥルスだ。アルクトゥルスは案外懐かしいところなのかもしれない。

いや、アルクトゥルスはルーツなので懐かしいのも当然か。松村潔氏はYou Tubeで最近アルクトゥルス系の人々の記憶の蘇生が増えているという話題について語っていたが、わたしも2019年頃から、さらに言えば海王星が魚座に移動した2012年頃から、アルクトゥルスが頭の片隅にある。

わたしはヘリオセントリックの天王星がアルクトゥルスと重なっている。アルクトゥルス、スピカ、デネボラのいわゆる春の大三角と、デネブがここしばらくずっと気になっているというか語りかけてくる。デネボラとデネブは木星とパラン、スピカは土星とパランしている。

思えば、猛スピードで逆走していたというのも納得だ。恒星探索も、肉体が停止している間に見る夢をむしろ目覚めている間の現実として見ることも、物質としての個体にではなく肉体や地球の外に自我を置くことも、地上の社会的な流れ、機械的な繰り返しの動きに逆らうようなものなのだから。