日本に着いてすぐ、わたしが到着する直前に大雨が降って気温が少し下がったと聞いた。その後の日本滞在中は確かに暑さもそこまで厳しくはなく、終始無理なく過ごせたし、雨もうまく避けられていた。おかげで、旅も存分に楽しめたし、テラス席での会合や飲食も快適だった。冗談半分に「わたしが日本を離れたらまた酷暑が戻ってくるかもね」などと言っていたが、どうやら本当にまた日本はかなり暑くなっているようで驚いた。
以前から、日本へ行くタイミングには自分の意図だけではない何かが働いている気がしている。実際に、数年前にはまるで図ったかのように祖母の死に間に合ったし、コロナ禍の最中にも無事に帰国して母の最期を看取ることもできた。
今回の一時帰国もやはり終始最適な時に運ばれていたように感じる。きっと次回もまたそうなるだろう。そもそもあらゆる旅と移動には、そうした個の意図を超える流れのようなものが働いている感がある。