生が破綻してはじめて人生は始まる

生が破綻してはじめて人生は始まる

一切の期待を手放してようやく人生は始まる、という言葉が不意に頭に浮かんだ。他者に対しても、自分に対しても、何事にも一切期待をしないところまで到達あるいは“絶望”して、ようやく自分を生きることは始まるのではないか。

「生が破綻した時に、はじめて人生が始まる」という車谷長吉の言葉を思い出した。

誰かや何かとの関係の中にある自分、相対的な自己を生きているだけでは、人生は一生始まらんわな。むしろそうしたすべてをあきらめて、喪失あるいは放棄してからがようやく始まり。

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