能登、パーシヴァル・ローウェル、旅への誘い

富山市に、チェコ人男性とスロバキア人男性が立ち上げたKOBO Breweryという醸造所があることを知った。WEBサイトを見てみたところ、なかなかユニークなビールを作っているだけでなく、醸造所自体も有形文化財に指定されている日本家屋を改造した魅力的な空間のようだ。

次に日本に滞在する時には、友人に会うために金沢を訪ねようと思っているが、さらに富山を訪れるのもおもしろそうだ。Googleマップで能登半島を見ているうちに、あの辺りにますます興味がわいてきた。

能登半島というと思い出すのがパーシヴァル・ローウェルの名前だ。冥王星の存在を予測した天文学者として知られる彼は、日本研究者でもあった。彼が書いた日本に関する著書の中に『NOTO ― 能登・人に知られぬ日本の辺境』という一冊がある。

わたしがパーシヴァル・ローウェルの能登旅行と旅行記について知ったきっかけは、田口ランディ氏の著書『マアジナル』と『アルカナシカ ― 人はなぜ見えないものを見るのか』だった。いずれも、著者が羽咋市の僧侶から石川県ではUFOの目撃例が多いと聞いたことから始まった物語だったと記憶している。

わたしの身の回りには金沢出身の人が4人もいる。いずれもまったく別のところで出会った人たちだ。物質的にも精神的にもひどく低迷していた20代の頃、ふとしたことで知り合った七尾出身の方にとても親切にしてもらったことを覚えている。その人とはもう交流は途絶えてしまったが、いつかその地を訪ねてみたいとは思っていた。

能登、妙に気になる場所である。