ふと会いたくなる人、ただしばし時をともに過ごしたい人

時々ふと会いたくなる人と、一度は会っておきたい人に、会っておかなければならないような気がしている。なぜかわからないけれどそう感じるので、そう遠くないうちに何人かの人々に会いに行くつもりだ。

その人がいる場所まで自ら出向いてでも会いたい存在はそう多くはない。それは、“いつか会いましょう、しかし会えなくてもそれはそれでいいでしょう”という相手ではなく、“なんとしても会いたい”から会いに行く相手だ。

今回そう感じて会いに行くつもりでいる人たちとは、普段から頻繁に言葉を交わすようなことはなく、ごくたまにメールやメッセージでやり取りをする程度だ。だけれども、時々ふと彼らに会いたくなることがある。話をしたいとか聞きたいとかではなく、ただ顔をあわせてしばし時をともに過ごしたいのだ。

そもそも最近のわたしには、日頃から頻繁に言葉を交わす相手はV以外にはほぼいない。振り返ってみれば、2020年以降、わたしの生活は劇的に静かになった。人に会う機会がほとんどなくなっただけでなく、メッセージなどのやり取りも随分と減少した。自分が本当にやりたいことに専念できるこの静かな日々は快適で、すっかり満足している。だから、人に会うのはほんのたまに、自分が本当に会いたい相手とだけでいい。

誰かから「会いたい」と言われても、わたしが殊更会いたいとは思わない場合もあるし、逆もまた有り得るだろう。「話がしたい」と言われても、わたしには特に話したいことはなかったり、その人が誰かに話を聞いてもらいたいだけだったりする場合もある。

そう思うと、自分がある特定の人と顔をあわせてただしばし時をともに過ごしたいと思い、相手もまた同じように感じているというのは、なかなか貴重なこと(時)だ。