紫色のマカロンに似た菓子、夢にはよく死者が現れる

身体の調子が優れない時には地上の現実を離れる度合いはより高まる。この数日間はまたとにかくよく眠ってひたすら夢を見ていた。目が覚めても書きとめる間もなくふたたび眠りに落ちることを繰り返したので、実にたくさんの夢を見たものの、その多くは内容を忘れてしまった。

ある夢の中で、わたしはVとともにまったく知らない場所に住んでいた。その場所はかなり高い位置にあるようで、窓の外には空が見えていて、地上からは随分離れていた気がする。そこにはまったく知らない女性もいた。夢の中では彼女はわたしたちの友人あるいは知人であるようだった。

Vが、白いホーローのコンロでミンチしたツナを焼いて小さなライスバーガーを作ってくれた。さらに、きれいな淡い紫色のマカロンに似たお菓子もあった。間にはホイップクリームのようなものが挟んであり、口に入れるとふわりと溶けて、とても美味しかった。Vは、わたしを驚かせるために内緒で買ってきたのだと言った。「おくだ」という店で買ったと聞いて、わたしはその店がどこにあるかを知っていると思っていた。

別の夢では、旅先で競技場のように広いレストランを訪ねていた。わたしはそこで、別の場所からやってきた女性と落ち合うことになっていた。彼女はやはりまったく知らない人だったが、夢の中では互いによく知る間柄のようだった。近くのテーブルでは志村けん氏が複数の人たちとともに食事をしていた。

席について手渡されたのは電話帳のように分厚いメニューだった。ページ数があまりに多くて、わたしは食事を選ぶのにかなり時間がかかった。ともにいた女性の前には既に料理が運ばれていたが、彼女は気にせずにわたしを待ってくれていた。わたしは結局、メニューは見ずに、コンソメスープとサラダを食べることにした。

さらに別の夢では、わたしはまた知らない場所に住んでおり、かなり高層階から地上に降りて、近所を歩いていた。複数の車線がある広い道路を、父方の祖母が渡って行くのが見えた。すぐそばの小さなビルの一階には昔の知人の氏名が書かれた漢方薬局があり、わたしはショーウィンドウ越しに中を覗いていた。店の中はまだ何も揃っておらず、氏名の下に書かれた電話番号とWEBサイトはまだ準備中のようだった。

追記(05/01/2022)
この後の場面で、ポケットの中にあった鍵がぐにゃぐにゃに曲がってしまったののを見つけた。鍵はまるで超能力が曲げたスプーンみたいに幾重にも捻れていた。