上昇するエスカレーターの夢
またたくさん夢を見た。何度目が覚めてもまだ次の夢が見たくて再び眠ることを繰り返した。目覚めた時の感覚で、もうひと眠りするのがいいかどうかがわかるようになってきた。まだ更に”あちら側”との接触がありそうな時には、頭も身体も起きようとせず、再び半覚醒状態あるいは夢に向かおうとする。
今日見た夢から持ち帰ってこれたのはいずれも上昇するエスカレーターの場面だった。ある夢では、わたしは北欧のどこかの街の駅にあるエスカレーターに乗り、周辺の景色や人々の行動を眺めながら「国や地域が違えど地上社会の中における人間の営みに根本的な違いはない」というようなことを思っていた。
別の夢では、上昇するエスカレーターに乗る女性が、身につけていた濃い青のワンピースを瞬時にさまざまな形に変え、次々と装い方を変化させる様子を見ていた。彼女の背後には彼女の知人らしい男性がいて、手摺の上で大きく風にたなびく彼女のドレスの袖を彼が軽く押さえたのが始まりだった。