Facebookにも投稿したこの記事に「愛情を注ぐには『正しい理解』が必要ですね」という内容のコメントをもらった。そこで改めて、「愛する」とは、その存在を「自分とは別なる完全な個である」と認めた上で、その存在の健康と快適と自由を護り、その生をサポートすることだと思った。自分の気持ちや都合次第で、相手の健康を損なうほどに甘やかすのは「愛」ではない。
また、動物のケアをするにあたっても、人間の場合と同様に、専門家に全てを委ねるのではなく、自らがまず起きている事実を認め、知り、なるべくなら少しでも学んだ上で、知識や経験に基づく広い視野を持つ専門家の協力を得て共に考えることが大切だ。自分勝手な思い込みを信じるのではなく、かといって他者に丸投げするのでもなく、対等にコミュニケーションを図って協力することの重要性を改めて実感する。
「愛する」にはまず自立が必要なのだ。自分を愛するにも、他者を愛するにも、まずは自らでしっかりと立つ必要がある。それは、事実を引き受け、自らを受け入れることだ。そうして、自他の違いを自覚し、他者の存在もまた自立する個であると認めること。