持つと流れず、放すと流れる
「持つと流れない、放すと流れる」という言葉が不意にやってきた。持つと流れが滞って響かなくなり排出も滞る。放すとよく流れて自ずと響きスムーズに排出する。「持つ」とは、物質的に何かを所有することだけでなく、立場や属性、それらの都合、「こうありたい」等のこだわりなど、小さな自我の無自覚な思いこみや思い入れ、執着のことでもある。
こうした無自覚な「思い」が最たる盲点だ。しかし「思い」を一切生じさせないでいるのは不可能なので、自分の中に「思い」があることに気づいて自覚化する必要がある。気づけば自ずと放せるし、離れる。「思い」は自分ではない。気づいて、放して、脱するという繰り返しだ。