自分の経験を振り返ってもこれは実に真実だ。人はともするとすぐ、このいずれかの立場に同一化する。最近も、家族の一人を悪者に仕立て上げることで、被害者という立場を生きて自己正当化するケースを見聞きし、同じことを思っていた。
被害者も加害者も救済者もすべては自分であり、自分の都合を通して見ている幻想でしかない。このパターンから脱するには、どの立場も辞めることだ。
自分が立場に同一化していることに気づき、特定の立場を生きることを辞めるのは、あらゆる立場を超える自分を発見することであり、自分自身を創ること、自分を生きることでもある。