夢の中で父親に向かって「自分(現実)からどれだけ逃げ続けても最後に悔やむのはあなた自身ですよ」と冷静に説いていた。夢の中の父親は実際よりもかなり若く、上半身が裸でよく日に焼けていた。そこは居酒屋のような場所で、彼は酒を飲もうとしていたが、わたしはそれを制止して話をした。
数百円ほどの小銭を押し付けるように手渡そうとする父親に対し、わたしは「日本に住んでいないし、これからチェコに帰るので、日本円は要らない」と断っていた。何を言ってものらりくらりと交わそうとする彼には、わたしの言葉はあまり響いていないようだった。
わたしの隣には数年前に他界した父方の祖母が座っていた。彼女もまた生前最後の姿よりも随分若く見えた。祖母は「あんた、随分若くなったな」と言いながら、嬉しそうに父親(彼女にとっては息子)の腕をさすっていた。