求めるものではなく、自ずと生じるもの

うったえよう、わからせようとするほど、言葉は粘度が増して力を失う。音楽だってそうだ。自我の思い入れは、響きを阻害する。

言葉でも、音でも、何であっても、理解や共感を求めると重たくなる。理解も、共感も、強いられるものではなく、受け手の中で(または形としてあらわされたものと受け手との間で)自ずと生じるものだ。