「死んだのだから身体はないよ」と母に言う夢

夢の中で、目の前にあったテレビの電源が突然入り、触れてもいないのにチャンネルがころころ変わって画面がせわしなく切り替わった。わたしは、何かしら超常現象が起きているんだなと思いながら部屋を出た。すると、そこは今はもう存在しない以前の実家の2階だった。

短い廊下の途中にある以前母が使っていた部屋に、祖母と母がいた。二人とも顔と存在がぼやけていた。祖母は座卓の脇に座り込んで、少し困っている様子だった。半裸でベッドの中にいた母が「寝不足でしんどい」と不機嫌な様子で訴えてきた。わたしは「お母さんはもう死んだから身体はないんだよ、だからしんどいはずはないよ」と言った。すると、母は「あ、そうか」と気づいたようだったが、まだ少し不服そうだった。

そこで、隣の部屋にいたパートナーがくしゃみをするのが聞こえて目が覚めた。

12時間ほど眠っていくつも夢を見た。まるで夢の中で何日間も過ごしていたような感じがする。昭和の雰囲気が残る古い雑居ビルの中を歩いていた場面を思い出す。全体的に紫がかっていた。目が覚めた後にも、寝室全体に異世界めいた気配が漂っていた。