怒りは自分の中の無意識な抑圧や捻じれを示唆している

自分の体験を振り返っても、この通りだ。以前のわたしはよく怒りを感じていたが、ある時、怒りは自分の中の抑圧や捻じ伏せによって生じていることに気づいた。実はわたしは、無自覚な期待や欲求がかなえられなくて悲しかったのだった。そう気づいてから、怒りを感じることは少なくなった。

この無自覚な期待や欲求は、他者に対してだけでなく自分に向けられていたこともよくあった。「~してほしい」「~ねばならない」と自分に求めては、そうできない自分に怒って(悲しんで)いた。たとえば誰かに対して「わかってくれない」と怒りを感じるのも、実は自分で自分を否定していたからだった。