犬を通して月を対象化する

松村潔氏は著書や雑記の中で月を犬にたとえている。そして、月から距離を持ち、対象化し、月を自分とは同一化しないためには、犬(や猫)を飼うのはいい方法だと書いていた。さくらとともに暮らす中で、確かにそうだと実感している。

先日読んだ『パラダイムシフト』という漫画の中に「心はインナーチャイルドですらない、心は犬や猫のように非論理的」という箇所があった。これも「月は犬」だと思えば納得だ。

わたしは毎朝さくらに起こされる。そしてすぐに朝の散歩、朝ごはん、午後の散歩、夕ご飯、夜の散歩。それらの合間に、遊び相手、ブラッシング、肉球や爪の手入れ、歯磨き、寝床やマットの掃除と洗濯、シャンプー等々、あれやこれやと、さくらの世話をしながら、同時に、ああ月なんだなと思っている。