別れようと屈託なく伝える夢

別れようと屈託なく伝える夢

夢の中で、わたしは知らない部屋の真ん中に置かれたベッドで眠っていた。わたしは長い旅から戻ったばかりでとても疲れており、一日中眠るつもりだった。しかし、突然たくさんの人が部屋に入ってきて、列を作って座りはじめた。どうやらみな若い学生たちのようだった。中には教師らしい大人の姿もあった。人々はみなベッドで眠っているわたしのことを訝しげな目で見ていた。

そうするうちに、スーツを身に着けたわたしの元夫が現れ、ぎっしりと肩を並べて座った人々の前に置かれたホワイトボードに数式のようなものを書きはじめた。そこでわたしは、今から何か講義らしきものが始まるらしいことを察した。わたしは、布団の中でしばらく迷った挙句、ベッドから出て、人々をかき分けるように歩いて部屋の外へ出た。せめてパジャマ(オレンジ色だった)を身に着けていたから、ベッドから出ることができて良かったと思っていた。

ドアを出たところには、わたしの母が使っていた着物箪笥に似た箪笥が3つ並んでいた。わたしは、外へ出るために着替えようと思い引き出しを開けたが、服は見つからなかった。磨りガラスがはめこまれた扉の向こう側に、ホワイトボードに長い数式を書き続けている元夫の姿が見えた。わたしは彼に「なぜ、前もって言っておいてくれなかったの?」と尋ねたが、彼は「今は答えられない」と言った。

場面が切り替わり、わたしは緑に囲まれた快適なレストランのテラス席で食事をしていた。向かい側には元夫が座っていた。わたしは彼に「別れましょう」と笑顔で言った。彼は黙っていた。彼に、いつからあの講義を始めたのかを尋ねたところ、彼は「July」と答えた(夢の中の会話はすべて英語だった)。わたしは「You never told me that.」 と言った。そして、彼が、誰かに頼まれたからではなく、自らで決めて講義を始めたことを確認し、そのような大切なことをわたしに言わなかったということは、わたしたちは一緒にいる必要がないのだろうから、別れようと屈託なく伝えた。

そこで、目が覚めた。

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